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mkt side



mk「スミレさん、」


口馴染みのない名前だからか

少し呼ぶのがむず痒い。

st「…は、はい!」

下からの目線に覚悟を決める、

この人とこれの人生をこの口先だけの契約に

賭けてもいいような気がする_____


mk「契約のことですが…その契約」

st「…」


この人の語る“夢”の話を純粋に羨ましく思った

俺も昔はそれを思い描いていたと思う

ほんとは大阪の屋台でいろんなもん食べたい

海も行きたい、友人の海兵みたいに海水浴したい

猫なんかも飼ってみたいな

なんだか俺の幼稚だと思っていたこの夢が

この人と一緒なら叶う気がする。


mk「締結させてください。」

st「……」

?なんだか変な顔で見られている、

mk「…なんですか?」

st「あ、!いや…そのmktさんの顔があまりにも優しくて式の時とも、さっきまでとも違う顔で驚いてしまって…!でも、その顔の方が何倍も…」

mk「俺…笑ってましたか?」

st「え、?そりゃあもうにっこりと…」

mk「…忘れてください。」

st「夫婦なのに笑顔も見せてもらえないのですか?」

いたずらっ子の子供のように笑う目の前の彼女…いや男?…スミレさんに少し惑う

st「是非私の前ぐらいは…素のmktさんでいてくださいね。私もそうするので!」

mk「!素の俺…」

なんだか気を遣われたような気がする、

俺も、この人も今まで偽りの自分で生きてきたからこそ2人の時だけでも“素”の自分でということなんだろう。

なんだろう、あたたかい。


この人となら、俺はこの地獄から____







抜け出せるかもしれへん。






つづくよ。






おまけ

mk「敬語、外すけどええの?」

st「あら、やっぱり関西訛りなんですね?」

mk「そんなにわかりやすかったですか…」

st「いや、そんなに気にはならなかったですね

ただ標準語とは違う話し方をたまにしてたのでそうかなぁ、と思っただけです」

mk「…そうですか、と言うか!

スミレさんも敬語で話さなくてもいいけど」

st「もう癖みたいになってるので…

でも!mktさんだって敬語になってるじゃないですか!」

mk「うぐぐ…

なら、だからこそ!敬語もなしでお互いして欲しいことは言い合いましょう!あ、言い合おう?」

st「特に何も…」

mk「なんでもいいですよ、」

st「…な、なら…実は私スミレじゃなくて元はstって名前だったんですよ、

なので是非2人っきりの時はstの方で呼んでいただきたいです…とか?」

mk「なるほど…やはりそれも女性と偽るために?」

st「はい、でもそんなに気に入っていないので

できればstの方で呼んで欲しいです」

mk「外で呼び間違えないよう努力するよ」

st「呼び間違えたら嫁に愛の告白をしようとして噛んじゃった人みたいになるので気をつけてくださいね。“ち”と“き”の違いが命取りですよ!」

mk「なんとも紛らわしい名前だ…

まぁでもよろしく、stさん」

st「はい、mktさん!」

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