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……何が、描きたいんだっけ。
そもそもなんのために描き始めたか。
最初は楽しかったのに。
あんなにも輝いていたのに。
私の夢だ、と思えたのに。
なんだか、描く度に……
―何かを、履き違えてる気がする…。
「あ、おはよー雪」
「え…う、うん、おはよう美紀ちゃん」
「雪菜先輩!この課題のファイリングどうすればいいんですかー?」
「ん、それはピンク色のファイルに……あ、実技課題の成果?それならファイリングするんじゃなくて直接提出するお話でしたよ」
「あっ、そうでした!ありがとうございます!」
「いえいえ」
「ゆっきーー!!昨日なんで返信してくれなかったのー!?!?」
「ごめん、漫画描いてたの」
「えー?ゆっきー、まだあんなの描いてたの?ゆっきーにはお医者さんがいいって!頭もいいし、実技も得意じゃん!」
「………そ、そうだよね……でも、私は……」
………チクリ、と何かが刺さった。
「………ううん、なんでもないよ。私は漫画はあくまでも趣味………だから………」
ズキズキと痛む。
このままではいけない、と。
本当に趣味なのか、考えてみろと。何のために漫画を描いているのかと。
……でも、そんなこと考えたって何も出てこないし…。
周りのみんなが『おいしゃさん』を望むなら、応えないと。
こたえないと……また………
除け者………だもんね………。