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Episode 13「遠征特別試験」返答から数日後。
本部の大きな会議室に、いくつかの隊が集められていた。
黒瀬隊が室内へ入ると、既に何組かが席についていた。
「結構いますね」
奈央が小声で言う。
「5、6隊くらいか」
三上が室内を見回す。
見覚えのある隊員もいる。
見覚えのない隊員もいる。
どの隊も、雰囲気は悪くない。
派手さより、静かな練度を感じる顔ぶれだった。
その時。
水瀬が小さく止まった。
「……当真先輩いる」
「え?」
三上が視線を向ける。
壁際。
腕を組んで座っている隊員。
冬島隊。
「冬島隊も来てるのか」
三上が少し目を細める。
「遠征経験者がいる隊じゃないですか」
奈央が静かに言った。
「まあ、そういう隊も選ばれるってことだろうな」
黒瀬は無言で席へ向かった。
しばらくして、前方の扉が開く。
先日と同じ職員が資料を持って入ってきた。
「全員揃いましたね」
室内が静かになる。
「今回の遠征特別試験について改めて説明します」
室内の空気が少し引き締まった。
「試験は長期間を想定した特別形式になります」
「戦闘能力だけでなく、複数の適性を総合的に確認します」
職員が続ける。
「詳細は各試験前に説明しますが、今日はまず全体の流れと日程をお伝えします」
資料が配られる。
奈央が素早く目を通し始めた。
三上がぼそっと言う。
「思ったより本格的だな」
「遠征ですから」
黒瀬が静かに答えた。
水瀬はまだちらっと冬島隊の方を見ていた。
「当真先輩、雰囲気あるな〜」
「見るな」
三上が小声で言う。
「別に見てるだけですよ〜」
奈央が二人を軽く窘める。
「説明中ですよ」
水瀬がのんびり前を向いた。
職員の説明が続く。
日程。
試験の大まかな流れ。
注意事項。
淡々と進んでいく。
黒瀬は静かに資料を見ながら、室内をもう一度見回した。
どの隊も、それぞれ選ばれた理由がある。
そういう顔ぶれだった。
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