練習から帰ってきた侑は、ジャージのままソファにダイブしてきた。
「ただいまー。🌸、今日も可愛いわ」
「おかえり。ちょっと言いたいことあるんだけど」
「なんや、また俺がカップ麺食べ過ぎたとか?」
「違うよ。あのね…妊娠したって」
ばっ。
侑、ソファから跳ね起きる。
プロ選手並みの反射神経で。
「……は?」
「だから、妊娠したの」
3秒。
侑「……………(フリーズ)」
4秒目。
侑「俺の子!?????」
「うん」
「マジのやつ!!???」
侑、なぜかその場でウルトラ速歩きし始める。
「ど、どないしよ、俺パパなん!?え、え、ちょ、お腹守らな、いやまず空気清浄機つけよ、今から!」
とりあえず空気清浄機MAXにする。
風強すぎてカーテンバッサバサ。
「侑、落ち着いて」
「落ち着けるかいな!!!!!
俺の遺伝子、そんな仕事してたん!?
お前優秀すぎん!?」
なぜか自分の腹筋を叩く侑。
「お前も頑張ったんか!」
「それ違う話だよ」
急に侑はキッチンへ走り、
スポーツ選手のルーティンみたいに冷蔵庫を開けて、
「……栄養管理、今日から俺がやるわ。
プロの嫁やねんから、ええもん食わせてなんぼや」
と言いながら、
取り出したのは“プリン”。
「侑、それプリン」
「……甘いもん大事やろ?」
「全部自分が食べる気でしょ」
「バレたかぁ〜」
そして次の瞬間、真顔になって向き直る。
「🌸」
「うん?」
「……ありがと。俺に言ってくれて」
さっきまで走り回ってたくせに、
一気にトーンを落として静かに言う。
「ちゃんと守るで。
お前も、ちび侑も。
俺、こう見えて責任感あるんやで?」
照れ隠しなのか、急にニヤッと笑う。
「なぁ、パパになる俺、かっこええ?」
「うん」
「せやろ?わかっとる」
――数秒後。
「てか、名前どうする!?
“侑Jr.”とかどう?」
「それ、侑が呼ばれたいだけじゃん」
「バレたかぁ〜(二回目)」
コメント
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侑がかわいい💕