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「と、とにかく! 俺たちはドレスローザに行く、錦えもんたちが行きたいのもドレスローザってことでいいか!?」
「いかにも。同心が1人捕まってござる」
「同心…」
――かつ
「はて? 何やら降ってきたでござる」
「うん?」
「なんだ? あの雲」
「一雨来そうね」
――かつかつ、こつ…
「雨じゃなくて霰だ」
「……これは」
「……ン」
ナミがシュラウドを使って、見張り台に登る。
「フランキー! クー・ド・バーストの準備!」
ナミの指示を聞き、船員たちが動き出す。
「なんでしょうね、あの雲」
「あれな、氷山みたいなのが降ってくんだよ」
「えぇ!?」
「早めに抜けないと死ぬってことだな」
それから俺たちの乗るサニー号はクー・ド・バーストで加速して暗雲から抜け出す。
モモの助が飛んだ船を見てきらきらとした眼差しを船長であるルフィに向けていた。
「俺の作ったサウザンド・サニー号に不可能はねえ。スーパーだろう?」
「モモちゃん、船の中見たい? 案内してあげよっか?」
「わぁ、誠か? 苦しゅうない」
「ウフッ、行こう」
と、モモの助はナミに連れられてサニー号の中を見て回ることにしたらしい。俺も何かしようかな~。
「ジェディ」
「どうした?」
「肩貸せ」
「はいはい」
ローが俺の肩にぽす、と頭を乗せてきた。少しして、すぅ、すぅと穏やかで小さな寝息が聞こえてくる。能力多用してたしな、疲れてたんだろうな……。ゆっくり休んでくれ。
「ジェイデン、本持ってきてあげましょうか?」
「いいのか? 助かる。あ、わがまま言うようで申し訳ないんだけど、物語系がいいな」
「ふふ、わかったわ」
ロビンがサニー号の中に入っていき、しばらくして本を持ってきてくれた。ローに肩を貸したまま、俺はその本を読み始める。
パラパラとページをめくっていると、サンジがやって来た。
「サンジ、どうしたの?」
「聞きたいことがあってな。ローって食べれないものとかあるか? アレルギーとか。お前もそういうのあったら先に言っておいてくれ」
「俺もローもアレルギーは特にないよ。好き嫌いもなし。でもローはパンと梅干が嫌いだな。基本米が好きだぞ、ローは」
そう答えると、わかった、と言ってまたキッチンの方へと姿を消してしまう。またサンジのご飯が食べられるとは……嬉しいなぁ。
自然と口角が上がりながらも、俺は本を読み進めていくのだった。