テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
nappa
845
27
さなめ
599
夢を見ていた。その夢は良くも悪くも印象に残り、今も脳裏に焼き付いている。
私の睡眠時間は人より長い。そして毎日、必ず夢を見る。私の友人も同じでよく眠り毎日夢を見る。彼は幼馴染でよく一緒に話すが夢について話すことはない。
ある日、またいつものように夢を見た。いつもなら私の理想の世界、大自然、鳥になる、超能力等、非現実的な世界を夢見る。しかし、今日は違った。
舞台は私の高校だった。いつもの様な夢から一変、身近な舞台に困惑し呆然とその場に立ち尽くしていた。
ある男が話しかけてきた。彼は名前は名乗らなかったが、まるで昔から親しい友人かのように話し、夢の中の私も違和感なく普通に話していた。その日の夢は、ただ話して終わり、目が覚めた。
朝、起床し普段のように学校へ向かう。今朝見た夢と同じ学校。夢と重ねながら私は校舎を見回した。変な感じだ。
校舎を見回していたら友人が、「どうしたの?」と聞いてきた。私は「ううん、なんでもない」と。
友人が珍しく、「今朝この学校の校舎にいる夢みたんだよね」と楽しそうに話してきた。
友人「お前っぽいのもいたような気がするけど、忘れちゃった」と笑いながら言う。こいつは笑いながら何も考えてなさそうによく話す。
私「俺もこの学校の校舎にいる夢見たよ。誰かと話してたんだけど、顔はさすがに覚えてないな。昔から仲よさそうな感じで話してきたのはよく覚えてるよ」と返す。
私「もしかしてお前だったりして」と冗談交じりに笑いながら言った。
友人が「似てる夢見ることなんてあるんだな」と笑いながら言い、私も「そうだな」と笑いながら返す。
いつもとは違う夢で戸惑ったのか、あの夢の光景が頭から離れない。
次の日もまた同じ夢を見た。同じといっても校舎だけ、その日は夜の校舎に居て少し怖かった。昨日出会った奴と話している最中から始まった。向こうから話すだけでこちらから干渉はできず話しかけることができない。口をふさがれているような感覚で気持ち悪い。
その日は特に何もなくすぐ目が覚めた。学校へ行くとすぐ幼馴染の友人が「よお。聞いてよ。またこの学校の夢みたんだよね」と言った。私は言葉を被せるように「俺も見た」と言った。
友人「でも昨日はすぐ目が覚めたんだよね」元気がないような、力が抜けたような声で言う。
私「俺も」
私は少し怖くなった。二日続けてあいつと同じ夢を見て、すぐ目が覚めたのも同じ。
昨日たまたま似たような夢を見たせいか、無意識に気にしていたせいで同じ夢を見たのかな。
また同じ夢だ。三日連続、今回ははっきり意識がある。でも男の顔はやっぱり見えない。その日は意識がはっきりあるからか、男がよく話しかけてくるのがわかる。
夢特有の場面がいきなり切り替わることがはっきりわかる。男と話していると教室からいきなり体育館に移動したり。男が転んで足を折った。
男が言った「まあ、なんとかなる!」
このセリフは幼馴染の口癖だった。疑問が確信へ一歩、近づいた。しかし断定はできない。
この男が幼馴染ではないかと思った。仮にそうならばなぜ顔が見えないのか。疑問が止まらない。
わからない。
朝起きてから夢のことで頭がいっぱいだ。頭が痛い。「なぜ顔が見えないのか」「なぜ同じ夢を見続けるのか」「あの男は一体誰なのか」「幼馴染のあいつも同じ夢を連続で見てた。何か関係があるのか」頭がパンクする、
あいつに何か聞いたらわかるのか、今日聞いてみようと思った。
私「なあ、お前、今朝の夢どんなだった?」
友人「実は今朝も同じ、学校の夢見たんだよね」
私「俺も同じ学校の夢だよ。三日連続で気味悪くて、それにお前みたいなやつもいるんだよね。顔は見えないんだけど」
友人「実は最近の夢にもお前みたいなやつ出てくるんだよね。一日目はよく覚えてなかったんだけどここ最近連続で見るようになってはっきりわかるようになったんだ」
私「まじか」
友人「三日目の夢はいつもと違くていつもより長く感じたんだ。夢に閉じ込められそうに感じて、すごく焦ったよ。心を落ち着かせるためにずっとお前のような奴に話しかけてた」
俺が見た夢と一致する部分が多くある。仮に同じ夢を見ていたとしてその原因がわからないし、そんな非現実的なことが起こるとは当然思えない。
恐怖が強くなっていった。同じ夢、恐ろしいほど合致する夢の内容。不気味に感じた。いつまで続くんだろう、どうやったら終わるのだろう。今日も同じ夢を見るのかな、とどうしても考えてしまう。
寝るのが怖い。
原因がわからないのが怖いし、確証もないのが余計に怖さ、不気味さをさらに強くさせる。
しかし人一倍よく寝る体質の私は寝ないと体調を崩してしまう。
次の日の夢は今までにないくらい奇妙で不気味だった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 「同じ夢を見続ける」、読ませてもらいました。 日常の隙間からじわじわと不気味さが染み込んでくる感じ、すごく好きです。顔の見えない存在と幼馴染の口癖が重なる瞬間、ゾッとしました。寝るのが怖くなる感覚、わかるなあ……。続きが気になります🌙