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かんな
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寿命㌫(主) 🔮🖤ᩚ
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イソトマは自室でリリーの靴を眺めていた。
「何回、確認しても、僕とディルクとリリーの残滓しか感じないんだよなぁ」
たとえ指が触れただけでも、魔力の気配は残る。魔力を辿る魔術は、そう難しくはない。
イソトマがこの靴に触れたのは、ディルクが木から降ろしてくれた後だ。
「その前まではリリーしか触れていなかった。つまり、盗難騒ぎは自作自演の可能性があるよね」
そんな風に考えたくはないのだが。
イソトマに濡れ衣を着せて印象を悪くするために、自分で靴を隠した。と考えるのが妥当だ。
「僕が婚約者だから、だよねぇ。でも、ゲームの中のリリーは絶対にこんなこと、しないのにな」
主人公なのだから、当然ではあるが。
こういう陰湿な嫌がらせは、悪役令息のイソトマのほうがしそうだ。
(ゲームのリリーは物静かだけど、いざという時は勇気があって、強さも持っている人だった。今のリリーは弱すぎる気がする)
まだゲーム序盤だからかもしれないけれど。気弱さが前面に出ていて、強さが見えない。
「どうしてリリーは、こんなことしたのかな」
現時点でもルシアンの心はリリーに傾いている。
危ない橋を渡って自ら手を汚さなくても、ルシアンはリリーから目を逸らしたりしないのに。
(そんな風に思うのは、僕がゲームの展開を知っているからなのかな)
これからリリーがどんな風に変わるのか。
それを知るのは少し怖い気がした。
コメント
1件
うわ、第12話、読み終えました…! イソトマ、ちゃんと魔力の残滓を調べてたんですね。ディルクとリリーの痕跡しかないってことは、やっぱりあれは自作自演…。でも「ゲームのリリーは絶対こんなことしない」っていう違和感、すごくわかります。ゲーム知識があるからこそ、現実のリリーの弱さが余計に気になっちゃうんでしょうね。これから彼女がどう変わっていくのか、イソトマと一緒に僕も見守りたくなりました。伏線の貼り方が丁寧で、続きが気になります!