テラーノベル
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「菊っ、入らせなさい!」
「そうだよ、少しだけでもっ!」
早川さん、永人さん、警備員さんが止めているのは、叔母と叔父だった。
「敬は一緒じゃないの?」
「バイトの掛け持ちで、忙しいのよ!」
「まあ、それで普通だと思うけどね」
「そんなことより、菊!ぽっ、と引っ越しをして、家の整理をしていないでしょ?バカじゃないの?どれだけ値打ちのあるものがあると思ってんの?」
「そうだよ、何でも処分というのは良くないよ!」
――ほぉ……やっぱり、そういうことね
昨日、永人さんと話をしておいてよかった。
私が永人さんを見ると、彼はにこやかにコクコクと頷いた。
――これで本当にさようなら
「二人は、うちにある絵画とかアンティークのものとか、そういうのが欲しいの?ないよ?」
「ないはずがないでしょ?」
「兄さんのコレクションもあるよね?」
――レアなブリキ玩具とかのことかな
「なんか、おもちゃのこと?」
「簡単におもちゃなんて言うものじゃないよ。今じゃ、200万以上の値のつく価値のあるものもある」
「ないよ」
――それも、早川さんたちの財団へ寄付したもの
「とにかく、口で“ないない”なんて言われて、捨てられちゃ困るのよ。だから最初から言ってるの。お金を溶かすような菊に持たせておかないで、こっちに渡せばよかったのに!」
「木野山さん、随分な言いぐさですが……」
重機のエンジン音を合図にしたかのようなタイミングで、永人さんが二枚の紙をバッグから出した。
「我々は現場への立ち入り禁止と危険をお伝えした。菊ちゃんも、お探しのものはないと伝えた。その上で、まだ中に入りたいとおっしゃるのなら、ここに署名をしてください」
コメント
5件
まったく反省してないしーーー まだ金目の物を貰おうとしてるしーーー 何の署名かな🤩
とっくにございませんわよ〜!このごうつくばばぁにじじぃγ(`▽´*)オーホホホ!! ザンネーン!!! お寄付させていただきましたの。 とっととご署名を… ってなんの?😆

これって不法侵入者だよね?(笑)😅