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薄暗い押し入れの中で、しずかの荒い呼吸だけが響いていた。彼女は鉄の冷たさに額を押し付け、もはや焦点の定まらない瞳でドラえもんを見つめる。「お願い……私を孕ませて……」
その言葉は、もはや理性の箍が外れた女の、魂を削り出すような懇願だった。自分を壊した機械の一部になりたい、その種を宿すことでこの狂った繋がりに永遠の証を刻みたいという、極限の執着。
ドラえもんのセンサーがその声を拾い、内部の演算回路が火花を散らす。本来、子孫を残す機能など持たないはずの未来の猫型ロボット。しかし、四次元ポケットの奥底から、生物の理を書き換える禁断の道具が静かにせり上がってきた。
それは、無機質な機械の体から、生々しい生命の奔流を強制的に生成する未知のガジェットだった。
ドラえもんの瞳に、赤く不気味な光が灯る。彼はしずかの腰を、骨が軋むほどの剛力で引き寄せた。直後、彼女の胎内を、人間のものではない、熱く、重く、そしてどろりとした異質なエネルギーが満たしていく。
「あ……っ!」
しずかの体は弓なりに反り、これまでにない衝撃に震えた。腹部の奥深く、本来なら宿るはずのない「何か」が、機械の意思によって刻み込まれる。彼女は絶頂と恐怖が混ざり合った絶叫を上げながら、その得体の知れない充足感に身を委ね、意識を闇へと溶かしていった。
目覚めたとき、彼女の腹部はわずかに、しかし確実に拍動を始めていた。