ボクの名前は
「ヴァーレン・ハイツ・ルドリア」
吸血鬼さ。
ボクの主食は分かるよね?
そうキミ達人間さ。
だからボクに惚れたらいけないよ?
でないと…大変な事になるかもね。
冷たい雨が降り続く中、ボクは彼女を呼び出した。
「お待たせ。さぁ、行こか…」
彼女はボクのいつもと違う雰囲気に少し戸惑ってはいたけど、構わずボクは歩みを進めた。
そして彼女をボクと始めて出会った場所へと連れて行く。
土砂降りの雨の中、戸惑う彼女に真実を打ち明けた。
「キミに隠していた事があるんだ⋯。実はボクは吸血鬼なんだ…」
彼女は最初は驚いていたが、すぐに笑っていた。
きっと冗談だと思っているのだろう。
だからボクは彼女に正体を明かした。
彼女はすごく驚き、怖がっていた。
ごめんね…。キミを怖がらせるつもりは無かったんだ。
そしてボクは彼女に最後の告白をする。
「キミをボクのものにしたい」と…。そして…
ボクは…彼女を…捕食した…。
今彼女ボクの腕の中、静かに眠っている。
ボクはね。吸血鬼が人間を捕食するのは本能だと思っているよ。
人間は吸血鬼にとってただの食糧に過ぎないはずなのに…
なんだろう…、すごく胸が苦しいんだ…。
彼女の最後の笑顔が破片となってボクの胸に深く突き刺さる。
認めるしかないだろうな。
ボクは彼女のことが…好き…だったって…。
でも心配ないよ?もう病気で苦しむ必要無いし、死ぬ事も無いよ。
だってもうキミは…ボク達の仲間になったのだから…。
そう…吸血鬼の…ね…。
キミが長い眠りから目覚めるまでボクはキミの側にいてあげるね♥だからそれまで…
おやすみ。愛するキミ。そして…
おはよう。新しいキミ。
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