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39 - 第39話 雅史の嘘と遠藤の存在

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2024年11月16日

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「これが証拠だね、舞花に言われて慌てて削除したんだよ。こんな絶妙なタイミングはないよ」


佐々木が鼻息荒く、スマホを見る。


「そうだね、私ですって言ってるようなものね。で、どうする?舞花ちゃん」


「友達やめる。なんであんなことしたのか知りたい気もするけど……。なんかもう関わりたくない」


このまま友達として付き合っていると、また何かされるかもしれないという、不安があるのだろう。


「その方がいい、何か言ってきたら俺が舞花を守るよ。だから安心して」


できるだけそばにいるからと、舞花を安心させようとしている佐々木。


「じゃ、できるだけ早く帰ってきてね」


「あぁ、わかってる」


ぽんぽんと舞花の頭を撫でている佐々木は、これからきっとその言葉通りに暮らしていくだろう。


「えっと、あれ?そういえばなんの話してたっけ?裏垢のことですっかり忘れちゃった」


舞花に言われて思い出した。


「あっ!雅史が酔っ払ってどこかで寝ちゃった話ね。もう、仕方ないんだから。こっちは大丈夫よ。それより生まれてくる赤ちゃんのために、佐々木さんと仲良くね」


「はい。わかりました。また生まれたら色々教えてくださいね」


「俺からもよろしくお願いします」


「任せて。ママとしては少し先輩だからね」


「パパとしての話は岡崎に訊くかな?」


「あー、あんまりアテにならないわよ、イクメンなんて自分で言う人は、実は何もできなかったりするんだから」


あははと笑い合う。


「あ、そろそろ行かないと、ね、隼人くん。杏奈さんごめんなさい、これからうちの家族とちょっとお出かけするんです。赤ちゃん用品を買いに」


「そう!それはたくさん買ってもらわないとね。あれ!雅史、まだトイレ?」


さすがに長すぎる、まさか倒れてたり?


急いでトイレのドアをコンコンとノックする。


「ね、大丈夫?お腹痛いの。病院行く?」


「あー、もう出るよ。大丈夫だよ」


「そう、ならいいけど。あ、佐々木さんたち、もう帰るって」


「あ、そうか。よろしく言っておいて」


雅史の声が、どことなくうれしそうな声に聞こえるのは気のせいか。



お邪魔しましたと佐々木夫婦の声がして、玄関のドアが閉まった。


私はそのままトイレの前に立って、雅史が出てくるのを待つ。


きっと、京香とLINEでもしているのだろう。


ガチャとドアが開いて、私に当たって止まった。


「あ、いたっ、なんだよ」


痛いのはこっちなのにと思う。


「随分長いトイレだったから、心配になったのよ。でも平気みたいね、顔色もいいし」


「あ、うん、出すもの出したらスッキリしたよ」


そういう顔とも少し違う、なんだかニヤけている。


_____やっぱり京香と?


「違うでしょ?誰かと連絡取ってたんでしょ?それ」


京香に連絡して、口裏を合わせてたんだと予想する。


「やっ、これはゲームしながらさ、ただトイレに座ってるのも退屈だから」


「はぁ?お腹痛いのに?わけわからない。もういいわ!そろそろ圭太も起きる頃だし。起きたら散歩にでも連れて行ってくれない?その間に晩ご飯の準備するから」


まだだ、まだ証拠はない。


_____証拠を見つけたら、私はどうしたいんだろう?






「圭太が起きたから、散歩行ってくるよ」


「おかーたん、行ってくる」


まだ少し眠そうな圭太だったが、お父さんと散歩に行けると聞いて、喜んで出て行った。


私は冷蔵庫からミンチや玉ねぎを出して、今日はミートボールを作る予定だ。


野菜スープを仕込み、ミートボールの材料をボウルに入れた時、スマホが鳴った。


遠藤からのメッセージだった。


《休日に失礼します。先週お渡しした案件ですが、納期を二日ほど早めていただくことは可能でしょうか?》


カレンダーを見て時間配分を考えてみた。


_____火曜日までならなんとかなる


母に圭太を預けることはできないから、連れて行くことになるけど。


〈大丈夫です。火曜日にはお届けします〉


《ありがとうございます。急がせてしまって申し訳ありません。お詫びにこの前話していた美味しいラーメンをご馳走しますね》


_____やった!


雅史の浮気のことを疑いながら、遠藤とのランチを喜んでしまう自分は、とんでもなくひどい女の気がしてしまうけれど。


_____仕事関係の人とお昼ご飯を食べるだけだし…って誰にも訊かれてないのに


誰に説明するでもなく、自分で言い訳を考えていることがおかしかった。






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