テラーノベル
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どんなに小さなイジメだって、心にえぐられたような傷が残るのに。
その傷の痛みすらも、まるでわからないなんて。
人の痛みも、思いやりも知らない、かわいそうな人たち。
どんなに外ヅラばっかりよくたって、心がない、ロボットとおんなじ。
いくらIQが高くっても、頭でっかちの、ただの張りぼてのロボットでしかない。
あんたたちなんて、
弱いものイジメしかできない、使えないクズ鉄のカタマリって言った方が、きっと見合ってる。
クズ鉄の寄せ集めみたいな人たちから、何をされたって、あたしもいつしか気にならなくなったけど。
別に、好きにすればいいじゃないって。
最低限の感情も持ち合わせてないような人たちとなんて、みじんも親しくしたいと思わないし。
あたしは、うわべばっかりの友だちなんていなくても、
ひとりで、生きていけるもの。
だから、こんなとこでいつまでもうじうじしてたってしょうがないから、高校を卒業してイジメからようやく解放されたあたしは、この街を出ることにした──。
ここにいれば、また誰かと顔を合わせる度に、高校の時と同じ嫌な思いを味わうに決まってる。
結局、誰もあたしを助けてなんてくれなかったし。
幼なじみ、仲間、友達……そんなもの、いらない。
あたしは、新しい場所で、新しいあたしになって、生きていく。
あんたたちはせいぜいこの小さな街で馴れ合って、いつまでもあたしを「濡れ女」呼ばわりしてバカにして、まるで変わり映えのしないくだらない毎日でも、勝手に過ごしていけばいいじゃない。
もう、あたしには関係ないし。
あんたたちとは、少しも関わりたくもないし──。
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