テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
___ガシャン____
冷たい空気が漂う中、キッチンの方からガラスが割れる音がした。俺はすぐキッチンへと向かった。
「……」
俯いていたルシーカはあれが来ると顔を上げた。一瞬ルシーカの目が両方とも赤で満ちていたが、瞬きをしたら消えてしまった。これは幻覚と言う物だろうと自分に言い聞かせた。
割れたガラスを片付け、彼女が言った。
「聖火競技場に行くのはお互い疲れているだろうしまた今度にしよう。」
今日、ルシーカに沢山歩かせてしまったのでその提案に頷いた。
「ルシーカが行きたい時に行けばいい。」
明日行かなくても明後日も明明後日もある。俺はこれが当たり前だと思っていた。