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登場人物紹介
花真 小姫(はなま さき)
甘いものが大好きな高校1年生。1番好きなのはグミ。彼女曰く、グミは種類豊富で一生食べても飽きないらしい。日那谷先輩と付き合っていたが、最近日那谷先輩と別れた。そのショックで未だ立ち直れずにいる
藍倉 奏多(あいくら かなた)
実は甘いものに目がない高校1年生。日那谷の弟。兄が小姫と付き合い始めた頃からずっと小姫のことが好きだった。兄が小姫と別れたからいつか絶対に告白したいと思っている。グミがイチオシ。
藍倉 日那谷(あいくら ひなた)
味に執着しない高校3年生。奏多の兄。奏多が小姫のことを好きなのを知っている。
木村 斗狗(きむら とく)
小姫の隣の席の子。小姫とはあまり話したことはないが仲良くしたいと思っている。
グミ
小姫side
私の名前は花真小姫。普通の高校1年生です。
元気に挨拶したいのは山々なんですが、どうしても気分が下がってしまう。
理由は、私が中学生のころから付き合っていた日那谷先輩と先日別れてしまいました…。
私以外に好きな人が出来ちゃったんだって。すっごくもやもやする。
私の好きは一方通行だったかなって疑っちゃう。
前向きに行こうとすればするほど楽しかった頃を思い出しちゃってまた気持ちが沈んじゃう。
そしてそんな自分に嫌気がさす。その繰り返し。
日那谷先輩のことが忘れられなくてよりを戻したいけれど、もう彼女がいるっていう噂もある。
どうしよう。どうしよう。授業もまともに聞けていないある時、
斗狗「な、どしたん?話聞こか?」
『え?』
斗狗「あ、僕隣の席の木村斗狗や。よろしく。」
『よ、よろしくお願いします…。』
先生「こら!木村!隣にちょっかいかけんな!」
斗狗「うぃっす!ごめんやんせんせ〜!」
先生「こら!先生には敬語!全く…。」
すごい人の隣になっちゃったな…。
この時の私はそう思っていた。
その日から斗狗くんは私にちょくちょく話しかけてくるようになった。
斗狗くんはいつもおちゃらけていて、私を笑わせてくれる。
斗狗「小姫ちゃんってグミ好きなんや!」
『そう!グミっていつ食べても飽きないよ〜』
斗狗「小姫ちゃんって何でいつも僕のこと斗狗“くん”って呼ぶん?」
『え?斗狗くんって男の子じゃないの?』
斗狗「僕、女やよ笑」
『え″!?』
ちょっとずつ失恋の痛みも忘れていたある日、
日那谷「小姫、悪かった。よりを戻したいんだ。」
日那谷先輩が突然そんなことを言い出した。
都合の良い先輩だねって軽い気持ちで跳ね除けられたら、まだ幸せだったかもしれない。
まだ私が先輩のことを好きだから、迷う気持ちがある。
答えなんて…分からないよ…。
奏多「ちょっと兄ちゃん!何してんの!? 」
日那谷「奏多か。ちょっとより戻したいなてきな?笑」
奏多「言ったよね僕!小姫ちゃんのことが好きだから絶対邪魔しないでねって!!」
『え…?』
奏多「あ…///」
日那谷「www」
日那谷「で?小姫はどっちを選ぶ?」
斗狗「で?どしたん?」
『逃げてきました。』
斗狗「アホやな〜。そんな状況やったら運命を信じて選ばんといかんよ!」
『でも〜決められないよ。』
斗狗「日那谷と奏多、どっちが好きなん?」
『……日那谷先輩』
『でもでも!まっすぐ好意を向けられてるんだったらそれにも答えたいな〜…とか…。』
斗狗「…しゃーなしや。日那谷!奏多!こっちこい!」
日那谷「何?」
奏多「何ですか?」
斗狗「いいか?今から小姫が食べたいグミ買ってきた方が小姫と付き合える権利や!行ってこい!」
奏多「っ!行ってきます!」
日那谷「うぃ〜」
日那谷「ほい、買ってきたぞ。綿飴グミ、前食ってただろ。」
『日那谷先輩、これさっき食べました。』
日那谷「分かるわけねぇだろ…」
奏多「はい!小姫ちゃん!買ってきました!」
斗狗「おぅ…いっぱいやな…」
奏多「まずこれ!お気に入りってこの前言ってましたよね?それに、これ!最近よく食べてますよね!さっき食べてた同じメーカーの綿飴グミも迷ったので買ってきました。あと、しじみグミと森グミと…」
『あ、ありがとう…!こんなにいっぱい買ってきてくれて…!すごく嬉しい!』
斗狗「お?ということは…?」
『でも、ごめん。奏多くんとは付き合えない。』
奏多「そ、そんなッ」
『もちろん、日那谷先輩ともね』
日那谷「は?」
『私は、斗狗ちゃんと付き合う!』
斗狗「へ?///」
『これからよろしくね斗狗ちゃん?』
斗狗「…!うん!」
まさかの斗狗ちゃんend…!