「心が苦しいんだ」
リハビリ用の連載です。
色々事情を抱えている人達と色々あった医者の話!
メイン→mzkt
サブ→attg、akpr
全部ランダムで決めました。
右が医者達で左が色々抱えてる方です。
mzatak→20代くらい
kt→14歳
tg→13歳
pr→16歳
kt視点
飛び交う怒号に目眩がする。暗い地下の中に唯一照らされているのは地獄のような景色。大人の機嫌を損ねたのか、首を繰り返し締められ死ぬギリギリのラインで手を離され生かされる子供、悲鳴を上げながら刃物で切りつけられる。まさに地獄のような現状に吐き気がした。ストレスで胃腸が弱ってるのかもしれない。
ここは孤児院。身寄りがなくて引き取り先もいない___僕みたいな子供が暮らしている施設。一見良心的なのかと思うような言い方だけど、そんなの全部見せかけ。僕の言い方が悪いだけ。そもそも良心的だったらこんな地獄みたいな現状になってない。
「………」
思わず耳を塞ぎたくなるような気が狂った大人の怒声、血が飛び散る音、乾いた平手打ち、それを受けた子供の悲鳴。もはや当たり前とかしたこの現状から逃れるすべもなく、僕は今更生きている意味すら失っていた。
ずーっとずっと、このまま死んでいくのかな。そんな展開は残酷だけど、そんなバッドエンドが好きな人もいるのだろう。
___痛いのも、苦しいのも、嫌だ。
やっと虐待から開放されたと思ったのに、また逆戻り。結局支配される場所に閉じ込められるまま。何が苦しかったのか、次第にわからなくなっていく。自分を見失っていく。僕って何なんだろう。
「僕って誰…?」
今日も問い続ける。疑問が消えて、何もなくなってしまう前に。
次に目が冷めたのは明らかに孤児院の牢の中じゃなかった。妙に白い天井とツンと鼻を突く薬の匂い。腕に付けられた点滴を視線で辿ると中身は輸血パックのようだ。なんらかの実験施設か病院の二択だろうか。別に驚くほどでもない。この後説明があるだろうと言う憶測と、孤児院に来たときも目が冷めたら閉じ込められていたから、二回目なら慌てることもない。最も、こんな経験一度で良いのだが。
「…?」
身体を起こして辺りを見回した。全体的に白を基調とした病室だと思われる部屋は、僕が寝かされていたベッドと点滴台、机と椅子が置いてある簡素な部屋だった。机には白紙のカルテとボールペン、おそらく精神安定剤だと思われるものが置かれている。見間違いじゃなければここは病院で、精神科だと思われる。
そんなことを呑気に考えていると、音を立てて戸が開いた。
「ん…起きてたんだ。おはよ」
欠伸を噛み殺して僕に声をかけたその人に僕は圧倒される。人の容姿のことは触れないほうが身のためだと思っていたけど、そんなこと忘れるくらい綺麗な造形とそれに似合わない暗い表情に。白と黒のハーフヘアに身に纏った白衣がやけに似合う。
「ぁ…おはよう、ございます…?」
「うん」
聞いているのかいないのか、ボールペンを手にとってなにか書き始めた。どうやら書かれているのは「体の欠損はなし」「会話可能」などのことだった。まぁ、あんな環境に置かれている人を見たらそりゃそのくらい確認するか…
「…あの、ここ、何処ですか?」
怒らせないように、と思いながらも聞かずには居られなかった。今後の方針も考えないといけない。ずっと人が居る環境にはもう懲り懲りだ。いっそ死んでもいいから一人で居たい。でも、一人じゃ生きられない子どもなのが難点。難しい……
なんて考えていたらドタバタ騒がしい音とともに戸が開く。
「mz、調べてきたよ」
「ん、何この音。」
「近くでakが奮闘してる。」
彼___mzと呼ばれた人よりは、まだマシな表情と綺麗な造形に目がいくようなおそらく医師だと思われる人。パソコンを持って置かれていたパイプ椅子を立てて座ると、僕の方を向いて僅かに笑いを浮かべた。正直安心感皆無なのは先程までの表情と細い線が理由だろう。
「はい、これでいいと思う。…見る?」
そんないい内容じゃないけど、と付け加えてその人は言った。僕も頷いてベッドから降りようとすると「右足の骨折れてるよ。」とmz…さん?に言われてやめた。その代わりベッドにパソコン乗っけてもらった。これで見れる…✨️
「…って、これ…」
僕の国籍?
コメント
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新作…!?しかもmzkty!?やばい尊い…じゃなくて、ktめちゃくちゃ辛かっただろうな…これからどうなっていくのか楽しみ✨️