兄貴が俺を探していた。もう18年会ってないのに。
ずっと、俺を嫌っていたと思っていたのに。
「裕孝、連絡してみようよ!」
「ああ…でもちょっと待ってくれ。この投稿…」
スクロールを続けると、兄貴の「連絡くれ」「弟を探してる」という投稿は、もう何年も前から──古いものだと10年前のものもあった。
「こんな昔から兄貴は俺を…?」
投稿文の最後には、決まってこんな一文が添えられていた。
『子供の頃に飼ってた犬の名前が合言葉だ。いつでも待ってる。一言でいいから連絡をくれ、ヒロタカ』
指が震える。期待のためか、それとも不安だからか。
「裕孝もアカウント作って、すぐお兄さんにDMしよう!」
「あ、ああ…、やってみる…」
『合言葉:コロ』
何とメッセージを入れたらいいか分からず*****************************
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