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tr×kr
tr→『』kr→「」
配信が終わった後、ぼーっとしたまま椅子に背を預けていた。
トラゾーが隣の席でイヤホンを外し、クロノアの横顔に視線をやる
『お疲れ今日もテンション高かったな、お前』
「うん……ちょっと疲れたかも」
そう言って笑ったクロノアの顔は、どこか無防備で、素直で――それがどうしようもなく、愛しかった。
最近、トラゾーはクロノアの笑顔を見るたび、胸がざわつく
『無理すんなよ。お前、最近ちょっと無理してね?』
そう声をかけると、クロノアはふいに視線をそらし、少し頬を染めた
「……気づいてたんだ」
『そりゃあな。お前のこと、結構見てるから』
クロノアの手が膝の上でぎゅっと握られる。
その手をそっと取って、指を絡める。
「……トラゾー?」
『お前がつらいときは、頼っていいんだよ』
優しい声が心にしみて、クロノアの瞳がうるんだ。
トラゾーはその顔を両手で包むようにして、真っ直ぐ見つめる。
『クロノア。俺、お前のこと……ちゃんと、好きなんだ』
一瞬、時間が止まったようだった。
クロノアの頬が熱を帯び、細く震えた声で答える。
「……おれも、トラゾーのこと……好き、だよ」
その言葉を聞いた瞬間、トラゾーは堪えきれず、クロノアを引き寄せた。
そっと唇を重ねると、クロノアの体がびくっと震える。けれど、拒むことはなかった。
「……ん……」
息が重なり、心もひとつになるようなキス。
クロノアの手がトラゾーの背に回され、ぎゅっとしがみついてきた。
『これからは、俺がずっとそばにいるから』
「……うん……お願い……」
夜の静けさの中で、2人はそっと寄り添い合う。
仲間としてじゃなく、相棒としてでもなく――
恋人として、これからの日常を歩いていくために。