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ライトレスの研究に関するレポート
被験体番号:1121
別名:ライトレス・ストーム
付与予定の能力:電気、風
ステータス:能力付与済み、コントロールに関してはトレーニング中
記録
1989/8/8 出生(と、預け主が言っていた)
1989/8/26 生後2週間と4日 プレイケアに保護、身体に問題なし。
1990/2/8 生後半年 能力付与の手術を開始、種類は電気と風。
1990/2/16 生後半年と1週間 手術の効果を確認(体の表面に電子がたまっている)。
1990/2/26 生後半年と18日 会議にて被験体番号と別称、今後の方針を正式決定。1121、ライトレス・ストーム。2歳半(1992/2/8)までに意味のある発語が見られない場合はリジェクトルーム行き。1才からは1ヶ月おきに身体と能力及び知能の検査を行う。
1990/8/8 1歳 身体に異常はなし。簡単な形、大小や数の多い少ないの区別ができる。能力に関しては自力でのコントロールがが難しい状態だが、力が弱いので経過観察。
1992/2/8 2歳半 意味のある発語が見られないため、本日よりライトレスはリジェクトルーム行き。念のため、毎日社員を派遣して様子を観察する。
1992/2/26 2歳半と18日 観察に派遣された社員から異常の報告。ライトレスが「兄さん、0226、ギャミング……」と繰り返しているという。0226はもう何年も前に死んだ孤児の被験体番号。資料によると別名とみられる「ギャミング」の被験体番号と一致しているが、ギャミングの被験体となった孤児には妹がいたという情報はないため精神異常とみなし、治療を開始。
1992/3/5 2歳半と25日 改善の見込みは一向になく、むしろ悪化している。ギャミングに対する執着は日に日に強まっている様子だ。先週はギャミングとライトレスの関係についての資料を見つけることはできなかったが、探し足りなかったのかもしれない。データベースをもう一度確認してみよう。
1992/4/8 (かすれて読めない)ギャミングとライトレスは(かすれて読めない)の結果(破れていて読めない)だった。
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ギャミングの研究に関するレポート
被験体番号:0226
別名:ギャミング・ド・グロリア
付与予定の能力:カリスマ、治癒
ステータス:死亡(1985/8/8 死因:能力の使いすぎ)
記録
1979/8/8 出生(と、預け主が言っていた)
1980/1/26 生後5ヶ月と18日 プレイケアに保護、身体が少し弱っている。
1980/6/8 生後10ヶ月 能力付与の手術を開始、種類はカリスマと治癒。
1980/6/15 生後10ヶ月と一週間 手術の効果が順調に出ている(研究員が無意識のうちにギャミングをぼうっと見つめ、こちらを振り向いた時には疲れがとれたような表情をしていた)。
1985/8/8 6歳 能力の使いすぎにより衰弱死。
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ライトレスの研究に関するレポート 2
被験体番号:1121
別名:ライトレス・ストーム
付与予定の能力:電気、風
ステータス:能力付与済み、コントロールも身についてきている
1995/7/8 5歳11ヶ月 リジェクトルームに入ってもなおライトレスは(身体的には)元気でいる。ギャミングへの執着が、彼女の原動力なのかもしれない。しかし今日を境に、急にライトレスは「兄さん、0226、ギャミング」と言うのをやめ、リジェクトルーム中を楽しく走り回ってはおもちゃたちに「みんなも、もうすぐヒーローに会えるんだよ」と話しかけていた。カウンセラーを派遣。
1995/8/1 6歳の誕生日の1週間前 プレイケアの孤児たちへの聞き取り調査で、最年長のルイス(予定されている被験体番号は010610)から「(かすれて読めない)……じゃないです、すみません。ギャミングの話をいなくなる前の(シミがついていて読めない)……ライトレスにしたことがあります」という発言を確認することができた。続けて話を聞くと「話をした瞬間、急にライトレスの目つきが変わって、明後日の方向を向いて笑い出しました。僕は怖くて逃げ出してしまったんですけどね」とのこと。ギャミングはライトレスの生まれるちょうど3年前に死んでいるから、覚えているはずはない。もしかしたら3年前のあの研究で出た結果は本当だったのかもしれない。
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……立ち入り禁止の廃工場に入ろうとしていた男を止めたら、そんな紙を渡された。
「What’s these?(これがどうしたって言うの?)」
「These were sent to me recently. And the address was here.(最近送られてきたてて、送り主の住所がここで)」
「Huh?(それで?)」
「I feel here’s my home. I feel like I was in here(ここにいたような気がするんだ)」
すると男は私の方を振り返った。私は反射的に、腰につけていたピストルに手をかける。
目があった。
崩れ落ちた。
抱き合った。
「Lightress……no, my little sister.(ライトレス……いや、親愛なる妹よ)」
「Gamming……no, my precious brother.(ギャミング……いや、大切な兄さん)」
出会えてよかった。