テラーノベル
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お久しぶりです。あるふぁべっとです。
期末試験終わりました!束の間の幸せ…!
今回はドイツ×日本。
時間あるとき読んでくださいね。長めです。
社畜の世界線ではなく、
ショタ恋愛からの青年恋愛というか…なんというか……。とにかく読んでっ。
社畜の世界線、それ以外の世界線でもいつか書きたい。
前作本当に時間がなくて満足のいく作品ができず…。
今回は前回よりマシになったはず…です。
ロシアメ日愛してるので、いつかリベンジしたいです。
絵文字つけると途端にカラフルになってしまうので(国旗含め)絵文字なしでお送りします。
自分の語彙力尽きるくらい書いたです。
〜注意!〜
・深く考えないで読んでください。
・一応季節は初夏か夏あたり。
・旧国少し出てきます。
・話の流れが単調。
・政治的意図なし。
・鉤括弧がズレるのが嫌なので、鉤括弧の名前は二文字にしてます。
お嫌な方は、good-by!
お好きな方、good-luck!
今日は大日本帝国、通称日帝の家での枢軸会議だった。イタリア王国、通称イタ王が不在の中、淡々と話が進んでいた。
会議が一段落し、空気が和らぐ。どこからか 若葉の匂いがする。
風鈴がちりんと涼しげに音を立てたとき、
ナチスは口を開いた。
ナチ「さて……息子達の顔合わせをさせてもらおう」
予定通り進めたがる几帳面な性格だ。
日帝「ああ。日本は奥で遊ばせている」
ナチ「では案内してもらおう。ドイツ」
ドイ「はい、父さん」
ドイツ達は日帝に続き、廊下を歩く。
ナチスに連れられ、よそ行きの格好でやって来たドイツは、廊下から見える庭や池、壁際に飾られた見たことのない花に、興味津々だった。
真っ直ぐの廊下は案外長い。
はじめの角を右へ曲がると、ふわりと揺れる空色の帯と、白百合のような肌が見えた。
顔には大きな日の丸の印があった。日本だ。
縁側にぺたんと座り、あたたかな太陽の光に包まれながら、紅い折り紙を丁寧に、細い指で折っている。
段々と紙に命が吹き込まれていく。折っていたものは折り鶴だった。
日帝はそっと、日本に近づいた。
日帝「日本」
冷淡、冷徹な普段とは違う柔らかい表情とあたたかな声に、ナチスは内心かなり驚いた。
日本「…はい、ちちうえ、」
その声に、ゆっくりと顔を上げる日本。
大きな瞳に、初めて出会うドイツの姿が映り込む。
吸い込まれそうな、美しく輝く漆黒の瞳に、ドイツは好奇心を覚えた。
ドイ「こんにちは。俺はドイツだ」
日本「…っ……こんにちは。日本と申します」
恥ずかしそうに日帝の後ろに隠れる日本を見て、ドイツの口元が緩んだ。
ドイ「それ、なぁに?」
日本「お、折り紙といいます。鶴をつくって…。あの、やってみますか……?」
ドイ「うん」
しばらくふたりの様子を見て安堵した日帝とナチスは、もといた会議室に戻り、山のような議題、仕事をこなした。
ドイツは日本の隣に腰を下ろし、薄柿色の正方形の折り紙を手にした。
日本も新しく、桜色の紙をとる。 ドイツは角を揃えるのに苦戦しながらも、真剣な表情で日本の指の動きを見つめている。 日本は、指先でそっとドイツの紙をなおす。
日本「ここをつぶすように…です。裏も同じで……」
ドイ「……こう、だろうか」
日本「きれいにできてます。次は外側を谷折りして…………」
ドイ「できた。……たぶん」
日本「とってもお上手です。ドイツさんは器用なんですね」
ドイ「日本の方がもっときれいだ」
日本「……」
思わず顔を上げた日本と、照れたようなドイツの目が合う。
小さな沈黙のあと、ふたりは同時に目を逸らした。
風が、淡く染まった頬を撫でる。
どちらからともなく、同じ方向へ視線が向く。
庭の池の端に、赤い鯉がゆったりと泳いでいた。
ドイ「……魚?」
日本「これは、鯉といいます」
ドイ「へぇ……日本の家には俺の家にないものがいっぱいあるんだな」
日本「へへ//ありがとうございます」
少し照れたように笑う日本。
可愛らしいその横顔を、ドイツはじっと見つめていた。
日本「ドイツさんのお家には、どんなものがあるんですか?」
ドイ「俺の家には……」
なんて和やかな会話を繰り広げていた。
干渉しすぎず、少し遠い距離感が、寂しいような、でも丁度良いような気がする二人だった。
ドイ「……ねぇ、日本」
日本「はい」
ドイ「俺達、また会えるよな」
日本「……」
ドイツ自身へ言い聞かせるような、ドイツの問い。
少しの間、何かを考えるように黙ったあと、日本はそっと、自分が折った折り鶴を手に取った。
日本「手、出してください」
言われるがまま、ドイツは手を広げてみせる。
日本はそれをドイツの手に、優しくぽんと乗せる。
日本「……きっと、また会えます」
ドイ「……!」
日本「その鶴、持っていてください。…僕の…その……目印……です」
日本はそう言って顔を伏せた。
ドイツは、少し驚いたような顔をして、鶴を見つめる。 そして、照れくさそうに、それでもまっすぐにうなずいた。
ドイツ「……わかった。ずっと持ってる」
日が傾きはじめた頃。子どもたちは、庭を歩いていた。
日本が小さな声で、「これは紫陽花というお花で」「これは……」と楽しそうに話しているのが聞こえる。
ドイツは日本が自分に心を開いてきてくれたのが、とても嬉しそうだ。
そんなか、ナチスの声が届いた。
ナチ「ドイツ!戻るぞぉ!」
寂しそうにドイツが日本を見つめる。
ドイツ「もう行かなくては。父が呼んでる」
日本「……」
うなずいた日本は、きゅっとドイツの着ているブラウスの袖を握りしめた。
何かを言いたそうに唇が動くけれど、すぐにまた閉じてしまう。
ドイツは少し迷ったあと、懐から鶴を取り出した。
ドイ「……これ、ちゃんと、持ってる」
日本「…うん」
ドイ「次、会えるまで。ちゃんと、大事にする。だから……」
少しだけ、躊躇ってから、でも勇気を出して。
ドイ「また、会いに来てもいい?」
日本「……」
日本「…はい。待ってます」
ふたりは何かを誓うように、まっすぐ見つめ合った。
ドイツが静かに去っていく背中を、日本は小さくなるまで見送った。
その手の中には、薄柿色の鶴がいた。
あれから数年が経った。
世界は変わった。いい意味でも。悪い意味でも。 あの庭は、苔が生えたり、優しげな淡い色の花が咲いたりと、少し様変わりしていた。
ある晴れた日の午後。
日帝はお茶を飲む日本に静かに声をかけた。
日帝「……日本。お客様がいらっしゃる。遠い昔に、会ったことのある」
日本「お客様、ですか?」
日帝「あぁ。縁側で鶴を折っていた」
日本「そ、それって…!」
さらりと重要なことを述べてしまう日帝を、日本はしばらく凝視した。
日帝「そして……俺は今日用事で明日まで帰ってこない」
日本「え」
日帝「くれぐれも不純な行動がないよう」
日本「そ、そんなことしません!当たり前です!」
日帝「ははっ、そうか。ではいってくる」
日帝は日本の頭を撫で、静かに外へ出た。
部屋や廊下を大急ぎで整頓し、考えに考えた末、日本はあのときのように空色の浴衣に袖を通した。
全身鏡で姿を確認する。
日本「変なところはない…ですよね……大丈夫大丈夫大丈夫」
あの声は、指は、姿は、今どうなっているのだろう。
そして玄関を叩く音が聞こえた瞬間。
日本の心臓が跳ね上がった。
ドイ「こんにちは」
日本「……!」
震える手で戸を開ければ、そこには背の高い、大人びた顔つきのドイツが、すらりと立っていた。右手に、あの鶴を握って。
ドイ「ずっと、持ってた。……約束覚えてるか?」
日本「…………っ」
嬉しかった。たった一枚の紙切れを、この方は大切に持っていてくれた。
日本「…えぇ……えぇ、もちろんです。ようこそ、ドイツさん」
涙目になりつつある日本を前に、ドイツはおかしそうに笑った。
ドイ「あぁ……あの時の着物の色と同じだな。やはり…とても綺麗だ」
日本「……あ、会って初めてにそれですか///」
かつて子どもだったふたりが、今また、隣にいる。
ひとつの折り鶴を心に持って。
もうだいぶ日が落ちてきた頃だった。
日本「あのドイツさん、今回は明日までいてくださるんですよね」
ドイ「ん?あぁ、そのつもりだ」
日本は密かに頬を綻ばせた。
日本「もう遅いですし、お風呂をどうぞ。私はお夕飯の準備をしますね。お口に合うかわかりませんが……」
ドイ「すまないな。ありがとう」
食事と風呂が終わる。一緒の空間で一緒に過ごすことが、ふたりにとって何より幸せだった。
やがて、静かな夜が始まった。
障子越しに映る月明かりは、薄く部屋を照らす。
ふたりの間には、並べられた布団が一組。
沈黙を破ったのは、ドイツの低くて静かな声だった。
ドイ「日本……隣、いいか?」
日本は、すこし戸惑いながらも、目を伏せて頷いた。
そっと並んで座る。互いの肩が、触れそうで、触れない距離。
ドイツは、ぎこちなく手を伸ばし、日本の細い指先に、自分の手を重ねた。
ドイ「……あのときから、ずっと、お前のことを……考えてた」
ドイ「今こうしてまた隣にいられるのが、本当に嬉しいんだ」
日本は、ゆっくりと顔を上げる。
ドイツの真剣な瞳が、自分をまっすぐに見ていた。
日本「……私も、です。ずっと、会いたくて……っ、その………ずっと…」
日本は少し顔を伏せて、手をぎゅっと握りしめた。
ドイツは優しく話を聞いている。
日本「…ドイツさんのこと、ずっと、ずっと考えていました」
ドイツは頬を撫でた。瞳には日本しか映っていない。
ドイ「あぁ……俺も、ずっと考えていた。…なぁ、日本、」
ドイ「俺とずっと一緒にいてくれますか?」
日本「……っ…はい、あなたのお側にいさせてくださいっ」
嬉しかった。違いに想い合っていたことも、忘れずにいてくれたことも。日本にとって、それがどれどか言い表す術がないほど、幸せなことだった。
長い間、見つめ合った。
並んだ布団の中で、互いの呼吸が聞こえそうなほどの静けさ。
ドイツはそっと、日本の細い手を探し当てて、指先を絡めた。 日本は少し肩をすくめるが、すぐに安堵の吐息を零す。
ドイ「……こんなに近いのは初めてだな」
日本「……はい、私も…」
その空間は、お互いの呼吸が聞こえるほどに静かだった。
日本「手、冷たくないですか」
ドイ「いや、とても暖かい」
なんだか夢の中にいるようだった。
手が離れることはなく、ふたりは溶けるように眠った。
朝。
障子から差し込んだ眩しい朝日で、日本は目が覚めた。
小鳥の鳴き声が聞こえる。
いつもと違うのは、隣には愛する者がいること。
ドイツはまだ眠っているのか、目を瞑っている。
日本はドイツの側へ、ころんと近づき、肩に顔を埋める。
そしてそっと、昨夜のいつか、はぐれてしまったお互いの手を絡めなおした。
日本「幸せだな……」
小さな小さな声で、そう呟く。偽りのない、甘い声。
ドイ「俺もだ」
日本「へ?」
声のする方を向けば、ドイツとバッチリ目が合った。
日本「…………///お、お目覚めですか…//」
ドイ「可愛いなぁ。そんなに近づきたかったか」
日本「ぁ………ゃ//…えと…」
自分は今何をしたか。
近づき、手を結び、甘い声を発する。
日本「こ、こんな恋人みたいな………//すみません…////」
ドイ「みたいではなく、恋人なんだ」
日本「……っ…//」
いたずらっぽい人だと、日本は思った。
自分が弄ばれてるようではないか。
日本「ずるい人ですね……」
ドイ「こちらのセリフだ」
ドイツは可愛くて仕方のない日本を抱きしめた。
日本「!!!?ど、、ドイツさ……!?」
抱きしめる力を強めるほど、日本の体温は熱く、顔も真っ赤になっていく。
ドイ「本当に可愛い…。俺の日本だもんなぁ…」
日本「ぅぁ……あの、ドイツさ……くるし……//」
ドイ「おっと、すまない。シャイの国だもんな」
日本「ドイツさん家もシャイなんじゃ……?//」
そんな会話をしつつ、時が過ぎていった。
寝ぼけたドイツは危険だということを、日本は悟った。
帰る時間が刻一刻と迫ってくる。
名残惜しい気持ちもあるが、もうふたりは大人への道を登っている。ドイツだって、もういつでも1人で、ここへ来られるのだから。
ドイ「それでは、世話になったな」
日本「いいえ、ありがとうございました。来ていただけて嬉しかったです…」
ドイ「また来てもいいか?」
日本「えぇ、もちろん。…あの……」
帰る寸前の玄関前。日本はもの言いたげに口をモゴモゴとさせた。
ドイ「どうした?」
日本「……えっと、目を、」
ドイ「目?」
日本「目を閉じてください…っ」
言われるがまま、ドイツは目を閉じる。
その瞬間、頬に手が添えられ、前方へ引き寄せられた。
それと同時に、唇になにか柔らかいものが当たる。
日本「お、終わり、です!ああああ、ありがとうございました!さよなら!」
ドイ「……………っえ゛!?」
一呼吸遅れ、ドイツは状況を悟った。
この二日間、日本は初めて、ドイツの赤面した顔を見た。
ドイ「日本!今!」
日本「わぁ〜!今日は空が綺麗ですねドイツさん!!」
ドイ「なぁ!!日本!?」
あたたかな日光が花を包んでいる。今日も今日とて世界は平和。
このふたりが次出会うのは、いつごろになるだろうか…、
以上です…!
どうでしたかーー!!
♡とコメント不足です。ください。
いつでもお待ちしてます。
そういえば、ドイツさんと日本さん、何ヶ月か経ったらまた一緒にお泊まりするんですって!
良かったね!
………見たいですか。ふわ〜お♡なやつ。
(↑相当時間かかります。リクエストこなくてもやっちゃうタイプの人種です。 )
コメント
5件
一つ一つの動作の表現が丁寧で好きです。供給ありがとうございます、幸せです
めっちゃてえてえ!かわいい!独日最高!本当に文章力すごすぎません✨️うますぎる!2人のやりとりが尊すぎて昇天した(過去形) 本当にありがとうございました!
読みました~!画面から尊い空気が漂ってくるようで何だか浄化されます…素敵なドイ日ご馳走様です!!