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五条視点
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「荷物も全部運んだし、ご近所さんへの挨拶も完璧!!」
「楽しみですね。」
「家に五条さんがいると賑やかで毎日楽しいだろうなぁ」
「金の方はまかせたぞ。」
「甚爾!台無しじゃんか!」
みんなでケラケラ笑って、こんな毎日が続きますように、と願いながら夕飯の支度をみんなで協力してやった。
プルルルル
電話が鳴った。また仕事だろうな、と呆れながらスマホを手に取り、電話に出た。
「悟?」
この声。もうトラウマになりそう。てかトラウマ!!
「すぐるか。どうした?」
「いや、直接話したかったんだけど、君がどこにも居なくてね。」
「あー、今恵ん家いるから。」
「恵の?そうなんだ。なんだか珍しいね。」
「そうか?で、話したいことってなんだ?」
僕は早く会話を終わらせたかったから、適当な返事をして本題に移って貰おうと思った。
だが…
「いや、あの…さ。えっーと、なんて言えばいいんだろう…」
え…僕また何かしちゃった…?どうしよう…と、とりあえず謝る…?でもこの前申し訳ないと思っていないなら謝るなと言われたし…
たすけて………
「五条さん?どうかしました?」
恵が心配そうに見てきた。いつもならヘラヘラ誤魔化すのだけど…
今回は誤魔化せない…というか誤魔化さずに助けて欲しい!
傑と電話が繋がっているので僕は紙に、
『今傑から電話がかかってきて、なんか僕に伝えたいことがあるっぽいんだけど、なんも言ってくれない…僕なんかしちゃったかな…?』
と書いて助けを求めた。
恵はそのSOSの紙を数秒間見つめ、「はぁ…」というため息をつき、ボソボソっと「チッ、今更かよ。」
と嫌味を吐いた。
「悟!!」
「はい!?」
急に話しかけられたのでつい良い返事をしてしまった。
「今までごめ」
「すみません。もう我慢できません。」
「え…?」
恵が突然僕のスマホを取り傑に話しかけた。
「あんた今更五条さんにやってきたことに気がついたんですか?今まで五条さんがどれだけの努力をしてきたかわかります?そしてどれだけの恐怖心や不安心を抱いていたと思います?
なのにあなたはそれに気付かずいつもいつも最強だからとか人間の心を分かれとか偉っそうな口ばっかり叩きやがって。そんなしょーもねぇ妬みをたった一人の初めての親友にぶつけられた五条さんの身にもなれよ。それでなんだ?今までの罪をたったの【ごめん】で済ますのか?ふざけんなよ。」
「……!」
驚いた…恵がそんなに怒ってくれるなんて…僕は目から涙がポロポロ落ちてきた。
いつの間にか後ろで見ていた甚爾が僕の頭をぽんぽんとしたあと大きい手で優しく撫でてくれた。
僕は甚爾の大きい体に抱きつき、寂しかった、悲しかったと泣きながら自分の全ての気持ちを吐き出した。甚爾はまるで全てを受け取ってくれたみたいに優しく抱きしめてくれた。
続く