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星キラリ

2,012
ムメイ
661
まなこ〜友
476
79 ◇フルコース
婚活パーティーで渋谷とカップリングして、その日のうちにカップルとしての
フルコースを終えた。
自分もすでに28才。
何も処女ぶる必要はないと考えたが、初めての夜は乱れ過ぎないよう気を
つけるつもりでいた。
……なのに渋谷に幾度となく鳴かされてしまい、恥ずかしい思いをした。
経験が少なければ、あれほど喘ぐことはなかったのか? それともただ
彼が性経験豊富で上手いため、女性側の経験値関係なく、誰でも鳴かされる
ことになったのか、奥田しか知らない蓉子にはわからなかった。
奥田が自分に向ける性行為は、いつも丁寧でやさしいものだった。
奥さんにもやさしく接しているだろうことは想像に難くないが、不倫相手である
自分に対しても、やさしい。
決して雑な扱いもされたことがなく、大事にされてきた。
彼が荒ぶった行為をすることはこれまで一度もなく、はじめて奥田以外の異性と
性行為に及び、蓉子は驚きそして新しい性の扉を開いてしまった。
渋谷のまるで荒ぶったかのような性技は、媚薬のように蓉子の躰と心に浸透していった。
蓉子は結婚を確約するために婚約にこぎつけるのだという目標がある。
……ということは、ある意味イニシアチブを取って相手を翻弄させるくらい
の勢いというか気持ちでいたはず。
それなのに気がつけば蓉子は彼に身体ごと溺れていた。
虜になっていたのだ。
……なので、9月、渋谷に誘われれば休日は彼のために自分の時間をできる限り使い、
最善を尽くして過ごしたのである。
敢えて、奥田を切るために彼と休日会うのを断ったわけではなかったが、
結果的にそうなってしまった。
◇ ◇ ◇ ◇
気がつけば、暦は10月へと移り、何かが静かに変わりはじめていた。
◇奥田貴史の心情
気がつくと、華金に会っても俺たちはホテルに行くことがなくなっていた。
月が変わってもこのままなのか。
当初はいろいろ理由をつけていたが、月初めの華金の日に至ってはそれが
当然のように橋本は食事を終えると──
帰ると言ってそそくさと帰って行った。
彼女はバーにも行かなかった。
こちらが次の予定を切り出す隙も与えずといったような、これまでにない
冷たい素振りで。
この日、俺はいままでもやもやしていたものの正体に確信を持った。
橋本はもう自分に興味がないのだということを……。
自分たちの関係が終わりを迎えているのだと悟った。
コメント
1件
うわああ第79話読み終えたよ…!😭💕 蓉子さん、渋谷さんとの初めての夜で新しい扉開いちゃったんだね…!奥田さんとの優しくて丁寧な関係とは全然違う、荒々しいけど抗えない魅力に飲み込まれていく感じ、めちゃくちゃドキドキした…! そして奥田さんの視点に切り替わって「もう自分に興味がない」って確信しちゃうところ、切なすぎるよ…!関係が静かに終わっていく空気感がひしひし伝わってきた…。次の展開も気になる!!🌸