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赤原「25日のこと、教えてね」
瀬木「朝、9時くらいに起きて、メールが来た。」
『ねぇ、一緒に遊ぼ?』という画面を見せる。
赤原「これ、本当にあまねさんの?」
瀬木「黙って聞いてて」
瀬木「それで、行ったんです。橋の真ん中集合」
瀬木「ちょうどあまねが見つかった川の橋。」
赤原「そう…ねぇ、貴方がやっ」
瀬木「黙って聞いててってば!!!!」
橋の真ん中に集まって。少し歩いたんです。
キッチンカーのクレープを2人で1つ、食べました。とても美味しかった。
その後、街中を歩いていたら、急に姿が見えなくなってしまって。
あたしは寒かったからマフラーに顔を突っ込んでた。きっとそのせい。
スマホで連絡しても無既読。
shortサイトにも上がっていなかった。
あいつ、shortサイト中毒で、バズりそうなものがあれば何も言わず行くんで。
だから、はぐれたとこのすぐ側のベンチで待ってました。
でも、あまねは戻ってこなくて。
それっきり。
探しに行くのはダメでした。
居なくなっても気にしないで、と言われていたんで。
あたしはあまねの言う通りにしたい。
従わされる側の人間だったあまねだから。
最後くらい、って思って、家に帰りました。
瀬木「これでどうです」
赤原「えぇ、よくわかったわ。」
赤原「ねぇ、私心配なのよ。」
何が、と問うてみると、
「親友がいなくなったのにどうしてそんなに平然的なの?」って。
瀬木「そうだ、質問タイム設けますよ」
ゲームなんてどうでもよかったかな、と思い直す。
赤原は目をカッ開いて頷いた。
赤原「貴方は他人と関わるの、苦手だし極力避けているわよね」
うん。ドンピシャでは無いけどね。
赤原「どうしてあまねさんとは仲良くなれたの?」
知るか、、でも答えてやらなくちゃ
瀬木「単純に、あまねは良い奴。」
あたしと似た思考で、惨めで下らない。
瀬木「あまねはあたしに仲良くしてくれた」
これのせいで誰とも居られなかった、と両手を赤原の目の前にやる。
瀬木「指の切り傷と、深爪からの傷跡」
赤原は手を凝視してから口元を抑えた。
瀬木「やっぱりそうだよね、嫌だよね。でもね、辞めらんないよ、あたしの悪癖だ。」
瀬木「でも先生、今まで気づかなかったよね」
それがあんたの他人への興味の無さだよ。
いつも自分の見た目やらキャリアやらしか気にしていない。
今の服装だって首元を開けた、ノーブラだ。
でっかい乳を弄ぶように下に手を置いて。
瀬木「先生、他人の話を聞くの、嫌いっしょ」
あ…そうそう、
瀬木「あたしとあまねが親しかったのは、あいつが同じ境遇な上に、強引に誘ってきたからだ。」
あたし、もう帰んね。
今にも泣き出しそうな赤原の前。
伝わるように手を振って帰る。
最後の番。あたしは20分かかった。
それはなんでか。
事実ばっかり…