濃霧が渦巻く廃工場跡地。
定番組のメンバーと、虚筆連盟の全員が、ついに顔を合わせた。
「ここで決着をつける。」
乱歩の声に、仲間たちが応える。
「覚悟はできている。」
有栖川の瞳は冷たく光る。
「全力でかかってこい。」
ポオの言葉に、末広鐵腸が刃を研ぐ。
「影潜り、忍びの者、夢幻、呪詩、そして霊詠詠唱……全ての力をここに。」
条野採菊が静かに仲間を鼓舞する。
敵側も一丸となって迎え撃つ。
チャールズ・ディケンズは掌を広げ、物語の力で空間を歪める。
「我が物語が、君たちの終焉を描く!」
渡辺淳一の情炎が炎となって燃え上がり、
井伏鱒二は闇影を操り、
山田風太郎が影走で素早く動き回る。
岡本かの子の呪詩が空間に響き渡り、
A.A.ミルンは夢幻の迷宮を展開する。
大佛次郎は影絵を具現化し、
エマニュエル・レヴィナスは倫理の声で精神を揺さぶる。
マックス・ウェーバーは組織的支配の枠組みを操り、
徳田秋聲は時層を歪め、
W・B・イェイツは霊詠詠唱で異界の力を呼び出す。
激闘の中、乱歩は鋭い推理で敵の動きを分析し、
有栖川とポオが息の合った連携で幻影を突破。
末広鐵腸が屈折自在の刀で敵の攻撃を斬り裂く。
条野採菊は冷静に後方支援を行い、
織田作之助は機巧の罠で敵の動きを封じる。
戦場は異能の光と闇が激しく交錯し、
心理戦と肉弾戦が交錯する壮絶な死闘となった。
乱歩は短く呟く。
「物語はまだ、終わらない。」
激戦の最中、誰もが未来の結末を知らぬまま、
国家を揺るがす戦いは頂点へと向かっていく──。
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