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だいす🎲
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17:50
いつも俺たちが待ち合わせする場所。
俺はいつも10分前くらいに到着するが、
やっぱり舜太はまだ着いていない。
まぁ、そうだろうな〜(笑)
これから何をしよう、なんて考えていると
時間は思っているよりも早く過ぎるもので。
18:03
「じゅうごめん〜!遅れた!!」
「いつもの事だね、笑」
「ほんまにごめん、なんか奢らせて!」
「そうだね、じゃあお言葉に甘えて。笑」
舜太はいつも数分遅れてくる。
大きい遅刻ではないから、何とも思わないけど(笑)
「ほんでさ、俺が見たい映画なんやけど……」
「じゅう、もうすぐで始まるな……!」
舜太がこしょこしょと囁く。
「ほんとだね、楽しみ笑」
なるほど、
舜太は俺と仮面ライダーが見たかったんだね。
俺が仮面ライダーに出演したこともあってか、出演すると決まった時からよく俺に相談してくれた。
舜太が仮面ライダーに憧れを抱いていることはメンバー皆が知っていたから、俺も心から嬉しかった。
しゅん、ちょっとそわそわしてる。(笑)
俺も緊張してきたな〜……
なんて考えていると、映画館が暗くなり始め、その場いる全ての人が仮面ライダーの世界へと入り込んでいった。
映画館に明かりが戻り、辺りがざわつき始めた。
「じゅう、どうやった……?」
少し不安そうな顔をした舜太が、 俺に問いかける。
「すごくかっこよかったよ」
「ほんとに、夢が叶ってよかったね。」
俺がそう言うと、舜太の不安げな顔は消え去り、ぱっと花が開く様な笑顔を見せてくれた。
普段からは想像できないような闇の深い 役柄を演じ切った舜太を、何故か自分の事のように誇らしく思った。
「はぁ、お腹空いたな〜」
「ほんとにね、しゅんの行きたいラーメン屋さん行く?」
「え、ええの!?行きたい!」
「行こっか笑 でもしゅんの奢りだよ〜? 」
「勿論です、遅刻したし……」
「ふふっ、冗談だって笑」
「いや!奢らせて!逆に!!!」
「えぇ、じゃあお願い、?笑」
「任せとき!美味いラーメン食わしたる!」
「頼もしい、ありがとう笑」
年下に奢られるの、悪くないかも。(笑)
なんて、心を読まれたら少し叱られそうなことを考えながら舜太と少し遅めの夜ご飯を食べに行った。
夜ご飯を食べている間も、特に中身のないような他愛のない会話ばかりした。
毎日のように“アイドル”をしていると、気が張ってしまって中々息抜きも出来なかった。
そんな中の舜太からの急なお誘いは、俺の休まなかった心を暖かく包み込んでくれた。
「そろそろ帰るか〜、」
「そうだね、明日も早いしね。」
「結構遅なってしもたな、ごめんな」
「なんで謝んの?俺も楽しかったよ笑」
「ほんま、!良かった〜……」
柔とおる時間はほんまに落ち着く。
やから、もう少しほんまは一緒におりたかった。
けど、明日も柔は朝早いって昨日マネージャーさんが言うてたし……
申し訳ない気持ちになってしまっても、柔はいつも俺が欲しい言葉をくれる。
あー、やっぱりもうちょっと一緒におりたかったな。
「しゅん、どうかした……?」
「ぇ、いや、なんもない!笑」
「そう、無理しないでね」
「じゅうこそ!てか、もっとご飯食べや!?」
「しゅんに言われたくないかな〜笑」
ふふっ、なんかアホらしなってきた。(笑)
柔ってほんまに優しいねんな、
「ごめん、俺こっちだから、またね」
「そっか、ほなまた!おやすみ」
「うん、またね。ゆっくり休んで」
俺はなんだか別れが惜しくて、柔が振り向く保証もないのに、離れていく柔に手を振り続けた。
すると、ふっとこちらを向いて柔が笑いかけてくれた。
夜空の下で俺に笑いかけるその人は
月のように静かで、目が離せない程美しかった。