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???「うっ…」
目を開けた瞬間、息が詰まった。湿った石の匂いが鼻を刺し、冷たい床が背中に張り付く。
薄暗い光が天井のどこかから落ちていて、そこに浮かび上がるのは、無機質な灰色の壁。
???「……ここは?」
低い声。その声の主は、”最初”に起きたロシアだった。
ロシアの重い足音が床を軋ませる。その音に誘われるように、周囲から次々と呻き声が漏れた。
???「痛っ……くそ、何これ」
目を押さえながら起き上がったのはフランス。
そのすぐ横で、ゆっくりと身を起こしたのはイギリス。
🇬🇧「……夢、ではなさそうですね」
小さな独り言のように呟き、周囲を見渡す。
中国は壁際に座り込むようにして目を開き、額を押さえながら息を吐いた。
そして少し離れた場所で、北朝鮮が両手を床につき、まだ荒い呼吸を繰り返している。
5カ国――それぞれが違う場所で目覚め、互いの存在を確認。
誰もが困惑していた。
なぜここにいるのか。どうやってここに来たのか。
思い返そうとしても、記憶は途切れ途切れで、ぼんやりと霞んでいた。
フランスが壁を叩いた。
🇫🇷「……出られないの?」
ゴン、と鈍い音が返る。
厚いコンクリートに閉ざされた部屋。窓はなく、扉らしきものも見当たらない。
その時、北朝鮮が小さく声を漏らした。
🇰🇵「……なぁ、これ……首に……」
全員が同時に、自分の首筋へと手を伸ばした。
そこには冷たく硬い感触。金属の輪。
🇫🇷「……首輪?」
フランスが震えた声で聞く。
カチリ、と動かすと、微かに機械音のようなものが鳴った。
🇰🇵「……っ!」
北朝鮮は慌てて首から手を離した。額には冷や汗がにじむ。
🇰🇵「冗談じゃねえぞ……なんなんだ、これは」
イギリスは静かに目を伏せ、わずかに首元に触れたまま言った。
🇬🇧「……どうやら、装飾品という類ではなさそうですね」
冷静を装った声音。しかし、その指先が微かに震えているのを、中国は見逃さなかった。
じっとイギリスの仕草を観察する。
彼自身もまた恐怖を覚えていたが、それを顔に出すことはしなかった。
ロシアは短く息を吐き、重く言葉を落とす。
🇷🇺「……誰の仕業だ」
返答は、どこからも返ってこなかった。
ただ湿った沈黙が部屋を満たし、金属の首輪の冷たさだけが確かな現実として、彼らを縛り付けていた。
なんで、新連載してるかって?トモダチゲーム見てたら思いついた。ではまた!