俺は昔から料理が下手で、そんな俺でも簡単に作れて美味いカップラーメンが好きだった。
どんな場所でも、基本飯はカップラーメン。
康二
カップラーメンばっかじゃ体に悪ぃぞ?
だが大学でいつもカップラーメンを啜っている俺を見兼ねてか、彼奴は俺にそう話しかけて来た。
透
でも美味いし… そもそも俺カップラーメン以外作れないし…
康二
なら、俺が美味いもん作ってやるよ!
透
はぁ…?
人懐っこい康二との出会いは、それが初めて。
そして何年も時を経て、今なら分かる。
俺の恋人である康二の手料理は、カップラーメンよりずっと美味い。