珠理奈
よろしく
篤史
…あ、あぁ
珠理奈
(この人って朝に見た人だ)
暮人
おい、雅哉。あの子って…
雅哉
あぁ、朝に俺らが見た子なのかな
篤史が珠理奈を見つめる
珠理奈
なに?
篤史
1個聞きたいことがあるんだけど
珠理奈
うん
篤史
お前もしかして朝屋上にいなかったか?
暮人
?!
雅哉
聞いたぞ?!暮人!
暮人
うるせぇ!
珠理奈
(やっぱり見られてたんだ…)
珠理奈
珠理奈
いたよ
篤史
やっぱり。
あそこで何してた?
あそこで何してた?
珠理奈
聞きたいことは1個じゃなかったの?
暮人
(確かに笑)
雅哉
(篤史、それだと聞きたいこと2個だぞ…笑)
篤史
いや、そーなんだけど
珠理奈
まぁ、いいや
歌を歌ってたの
歌を歌ってたの
篤史
歌?
珠理奈
そう
篤史
珠理奈
それが何?
篤史
もし良かったら俺らに聞かせてくんね?
暮人
え?!
雅哉
篤史?!
珠理奈
はぁー?!
篤史
いや、いきなり何言ってんだってなるかもだけど!聞いてみたいんだよ!
珠理奈
いや!何言ってんの?!
雅哉
篤史落ち着け!
暮人
雅哉お前もな
篤史
充分落ち着いてる
篤史
無理ならいいんだ
篤史が席を立って教室から出ていく
暮人
珠理奈ちゃんごめんね
雅哉
びっくりしたよな!
俺らもなんだよ
俺らもなんだよ
珠理奈
え?
暮人
実はあいつ歌手目指してたことあってさ
雅哉
けど、諦めたんだ
珠理奈
どうして…
暮人
それは俺たちからじゃなく
雅哉
あいつから聞けばいいよ
珠理奈
分かった
珠理奈
(探しに行こう)
ガチャッ 屋上のドアが開き 篤史が姿を見せた
篤史
なんなんだよ
この気持ちは!
この気持ちは!
篤史
(俺も歌えるかな…)
篤史
🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.¸¸🎶
篤史
🎼.•*¨*•.•*¨*•.¸¸🎶ッ!
篤史
ゲホッゲホッ!
篤史
ダメだな…
篤史
やっぱり歌えないわ…
篤史はその場に座り込んだ
珠理奈
はぁ、はぁ、はぁ…
珠理奈
やっと見つけた
篤史
っ?!
篤史
何しに来たんだよ
珠理奈
探しに来たのよ
篤史
なんで?
珠理奈
あなたは歌手目指してたんでしょ?
篤史
なんでその事…
珠理奈
ごめん。あんたの友達から
篤史
あぁ、そーゆーことか
珠理奈
え?
篤史
バカにしに来たんだろ
篤史
歌えないってこと聞いて
篤史
あいつらはそーゆーヤツらじゃないけど、お前はどーなんだよ
珠理奈
私は!
篤史
笑いたきゃ笑えよ!
珠理奈
笑わないよ!
篤史
っ!
珠理奈
確かになんで諦めたのって思った
珠理奈
でも、理由も聞かないで馬鹿にするのは違うでしょ!
篤史
…
珠理奈
私にも教えてよ
歌えなくなった理由
歌えなくなった理由
篤史
なんでお前なんかに…
珠理奈
仲間だと思ったから
篤史
は?!
珠理奈
私の話聞いてからでもいいから
教えて?
教えて?
珠理奈は自分の過去を話し始めた