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〈オリジナル作品〉 俺の聲
桃黄
俺は生まれつき耳が聴こえない
声は出せる
でも自分の声も聴こえないから 上手く言葉を作れない
男子生徒
男子生徒
男子生徒
聴こえてなくても大体わかる
みこ
みこ
こういうのには慣れてるから
でもね
みんなが皆んな悪い奴じゃないことは ちゃんとわかってる
いる
いるまくんは俺が聴こえないことを知った上で普通に声をかけてくれる
特別扱いされてる感じがしなくてとても 嬉しい
みこ
こさ
こさめちゃんは俺がいると抱きついてくる
こさめちゃんいわく気持ちが 一番伝わるらしい
みこ
こさ
みこ
なつ
なっちゃんは俺のために手話を勉強して いて違うところも多いけど
その気持ちがとても嬉しい
みこ
すち
"おはよ〜!元気?"
すっちーは筆談で話してくれる
すごく綺麗な絵を描くてくれる時もある
"おはよう!めっちゃ元気!!"
らん
らんらんとは一緒にいる時間が長いからか考えてることは言葉がなくても
なんとなくわかる
みこ
男子生徒
男子生徒
耳が聴こえないことをいいことに
でも見とったら分かるし
別に初めてとかじゃないんやけどなんか
少し辛いなぁなんて
みこ
ギュッ
(バックハグ状態)
みこ
目の前が真っ暗や
みこ
いる
なつ
こさ
男子生徒
男子生徒
すち
いる
こさ
らん
なつ
みこ
すち
らん
なんでやろ、聴こえないはずやのに
俺のこと想ってくれてんのがわかる
みこ
らん
らん
みこ
みこ
いる
こさ
なつ
すち
らん
みこ
みこ
みこ
みんな
らん
こさ
いる
すち
みこ
なつ
みこ
こさ
なつ
いる
すち
らん
みこ
俺は生まれつき耳が聴こえない
けどこれはきっと
鈍感な俺がみんなの優しさに気づける ように
不器用な俺がこの想いをみんなに伝えれるように
神様がくれた贈り物だと思うから
小さい頃から音にとにかく敏感で
特に人が多いところは次から次へと情報が入ってきて頭が痛くなる
そんな俺の一番の友達は耳が聴こえない
だからこそ音のいらない空間が心地よくて
まだ出会って間もない頃
みこ
みこ
不思議に思ったことを聞いた
らん
らん
みこ
らんらんが俺の心の声を聞いてくれたから
俺が気持ちを伝える手段をくれたから
俺の声を聞こうとする人たちが手を差し伸べてくれて
声をかけてくれた
なつ
こさ
いる
すち
らん
みこ
みんなが俺にくれたこの温もりを
この優しさを
少しでもお返しできるように
不器用なりに頑張ろう
今が一番幸せだよ
みこ
最後まで読んで頂きありがとうございます
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