釘崎野薔薇
虎杖悠仁
伏黒とは話さないまま 一日が過ぎ、
授業が終わった。
野薔薇は任務、 虎杖は買い物があるとかで
教室には私と伏黒だけが 残された。
私はカバンに 荷物を押し込むと、
逃げるように 席を立とうとした。
伏黒恵
白浜司
目の前に伏黒が立ちはだかり、
目が合わないように 咄嗟に俯く。
必然的にイスにも 座り直すことになって、
私は端的に聞き返した。
伏黒恵
机に置かれたのは 報告書の用紙。
この前の廃屋での 任務のものだろう。
白浜司
伏黒恵
白浜司
伏黒と2人きりで 教室に残るのは…
なんというか、気まずい。
用紙の担当術師の欄には
既に伏黒の名前が 書かれていたため、
私は用紙を手に取って 今度こそ席を立つ。
伏黒恵
白浜司
白浜司
そうできるだけ 明るく言ってみせる。
白浜司
開けっ放しになっていた 教室の扉をくぐろうとした、
その時。
伏黒恵
白浜司
伏黒に手首を掴まれて止まる。
白浜司
伏黒恵
白浜司
伏黒恵
誰のせいだと…。
そう言ってやりたかったけど、
昨日のことを思い出すだけで 顔から火を噴きそうで
言えなかった。
振り向かずに黙っていると、 伏黒が口を開いた。
伏黒恵
伏黒恵
伏黒恵
白浜司
なんて言うべきなのか、 自分はなんて言いたいのか、
頭がぐちゃぐちゃで 何も考えられない。
ただ鼻がツンとする感覚から、
自分に湧いてる感情が 喜楽ではない事だけは分かった。
白浜司
白浜司
伏黒恵
白浜司
振り向いてそう笑ってみせる。
すると伏黒の手が ようやく離れた。
白浜司
私はもう一度そう言って 教室を出た。
もう引き止める声はしなかった。
伏黒恵
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