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広島県三次市で聞いた話。
市のはずれの某田舎町で地元の高校生がイヤホンで音楽を聴きながら真っ暗になった道を下校していた。
途中、商店の前に設置されている自動販売機でジュースを買って帰るのが日課だ。
この日もいつも通り自動販売機に立ち寄りジュースを買おうとした時３台並んだ自動販売機の影に補助輪の着いた小さな自転車に目が止まった。
男子高校生
一瞬そう思ったが特に気にせずポケットの小銭をまさぐっていると自分の真後ろに子供がたって並んでいることに気がついた。
振り返らずとも気配と商店の真っ暗なガラスに自動販売機の明かりで小さな足が写りこんでいたからわかった。
そうか。この子もジュースを買いに近所からその自転車できているのだろう。
そう考えた。
そして気にせず自分のジュースを買い、帰ろうと振り返るとそこに子供は居なかった。
多少ゾッとしたが気の所為だったと思いそのまま急いで家に帰った。
家に着くと母から今日の夕方商店の角で幼稚園の男の子が亡くなった、ということを聞いた。
それからその高校生はジュースを買って帰るのと音楽をイヤホンで聞くのをやめた。
その事故現場となった商店の前を通りかかると必ず男の子の悲鳴が聞こえるようになったから、だそうだ…
