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この街は他の街と比べ物にならないほど…
狂った"貧民街"だ。
善良な事をしても評価されない。
むしろ善良な事をしようという 思考回路すら無いのが当たり前。
街の至る所に､家を売っぱらい金を貰い 自分の自由へと費やし…行き場を失った 者が転がっている。
金を手に入れるには 殴り合いと博打の繰り返し。
子供は皆､朝から晩まで働く。 体力のない者は力尽き､金が貰えなくなり飢えて死ぬ。
きっとジョースター貴族の いる街では相当な評価を貰えただろう。
でも…貴族がいるせいで このような街が出来てしまったんだ。
貴族は"大嫌い"だ。
父は母に毎日暴力を振るっていた。
その暴力によって私の妹または弟になっていたであろう腹の子は流産した。
酒を与えると落ち着き暴力はおさまる。
毎日働いて貯めた金も全て 父の酒へと変わっていった。
結局､私の母は働きすぎで過労死した。
今まで母に向けられていた暴力は 私に向けられるようになった。
その暴力の意味は今まで､働いても少量の金しか得られず酒が買えないという事だと思っていた。
違かった。
それは自分の地位を確かめる為だった。
自分はこの家で､この家庭で1番上だ。と
暴力を抑えない限り自分もいつか死んでしまうと思い母の代わりに働く事にした
母が愚かで嫌いだったが生前､学校に行けなかった私に博打を教えてくれた。
少し母に感謝した。
【身売り少年ディオ・ブランドー】
第I話【新しい仕事】
父
父
ドンｯ!!と俺を突き飛ばしたあと 酒瓶を傍へ投げつけてきた。
辺りに砕け散った破片が 俺の頬をプツリと切る。
ワイシャツの袖で頬を拭う。ワイシャツは今まで喧嘩してきた時に出た血や土などで汚れていた為､頬の血が着いたところがやけに目立った。
ディオ
父
父
子供達
子供達
子供達
子供達
ディオ
子供達
1人の悪ガキが拳を振り上げ 殴りかかってきた。
ディオ
子供達
ディオは拳をつかみ蹴りを入れた。
子供達
子供達
ディオ
カランカランｯ…
男
ディオ
男
男
ディオ
男
ドンｯ！！
ディオ
ディオ
男
ドサｯ…
ディオ
男
ディオ
男
男
男
ディオ
男
ディオ
男
ディオ
