あまりにも苦しい

風紀委員を上手くかわした後、ガラッとドアを開ける

キャーーーーーー！！！！

学校ではみんな自分と話してくれる

でも、結局班決めとかはあまりものグループに入る 誰とでも仲良くできることは、つまりは誰かの一番にはなれないということ

まあ、あまりものグループにいる人たちも大切な友達だけど！！

でも、友達に恵まれても

家族は…

ﾊﾞﾀｧﾝ

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

温かい声が俺を見送る

あれだけ学校が嫌いだったのに、今では学校にいる時間が好きだ

放課後が来ないことを祈りながらだるい授業を受けた

放課後

特にすることもないからバスケ部の奴らの練習を見ていた

家に帰るのも、図書館で自習するのも気が乗らず 友人の誘いも断ってここにきた

ぼーっと眺めていたら試合終了のホイッスルが鳴った

よいしょ、と帰る準備をしようと思ったら、後ろから声をかけられた

自分に懐いてくれている後輩に顔が綻ぶ

よく兄弟にも、俺といるま兄は「治安が悪い」って言われてるが 学校でも主に後輩には最初は怖がられがちだった 慣れればみんな仲良くしてくれているが

それでも一番話すのは、弟であるこさめを除けばコイツだった

その後、他の部員に呼ばれて戻っていく後輩を見て少し口角が上がった

ポケットの中で何かが振動していた

なぜ長兄から電話が来たのか不思議に思いながら通話に出た

学校を出ると、もうすでに暗くなってきていた

ここまで遅くまで学校にいたのは珍しい方だ

さらに珍しいのは、らんが飯当番の時に遅れること

ｽﾀｽﾀ…

しばらく歩くと、自分の数十メートル前に友人と話している兄を見つけた

あんなに嬉しそうに笑う兄を見たのはいつぶりだろう

あー、もう

イラつく

ため息をついてからスマホを開いた

結局説教は免れなかったけど（逃げたから追加で説教された）

説教が終わった後はこえくんと彼の後輩たちとも話せたし！

なんで、なんでなんでなんで

なんでここにいるの…？

いるまがなつに連絡したんだ

いつもは、理不尽に怒られることが多いけど、今回は違う

相当覚悟しないと、