ありえない僕の恋

〈祭り当日〉

自然とユンギの口元が緩む

「お前のプリントじゃなかったら」

「人質にとるようなマネしなかった」

俺はこんな性格だから ｿｸｼﾞﾝに対してワザと うっとうしそうにしてた

でも、本当は

人当たり良くて人気があって 俺とは正反対のアイツが

眩しかった

本当は来てほしい

俺を避けてる理由を知りたい

ユンギに言われたことを 今日までずっと考えてた

「俺じゃない他のヤツだったら どうしてた？助けに行った？」

１番乗りで待ち合わせ場所に 到着するソクジン

ソクジンがスマホの画面を 確認してみるが スニは既読になっていない

誰かが来たような気配がして ｿｸｼﾞﾝが振り返る

２人の間に沈黙が流れる

ピロン♪

気まずい２人の空気を読んだ かのようにソクジンのスマホから 通知音が鳴る

スマホの画面を見て凍りつくｿｸｼﾞﾝ

今年だけはソクジンに ゆずって祭りは我慢するとしよう (本当はお祭り大好き男)

ｿｸｼﾞﾝの言葉に少し驚くﾕﾝｷﾞ

初めてﾕﾝｷﾞに頼られ 目を輝かせるｿｸｼﾞﾝ

よかった

前みたいに避けられてない

でも

なんか

前よりずっと

ドキドキする…

つづく