一日目
第三部隊(遠征用❗️)
宗三左文字
加州清光
博多
宗三左文字
後藤
薬研
歌仙兼定
加州清光
薬研
博多
宗三左文字
遠征中。現代のとある廃村に降り立ってしまった第三部隊。バラバラになってしまった一同は、元々の目的地の方へ向かいながら、連絡を取り合っていた。 そんな中、宗三は何やら奇妙なものを見つけたようだ。 いや、見つかった、と言うのが正しいのかもしれない。
後藤
薬研
歌仙兼定
加州清光
宗三左文字
宗三左文字
加州清光
後藤
加州清光
最初は背後に違和感を覚えた。 その次は視界の端に何かが映り込んだ。 そして今、足元に柔らかい感触がした。 幼い少女を模った、柔らかい綿人形の女の子だった。
宗三左文字
加州清光
薬研
博多
後藤
歌仙兼定
後藤
博多
歌仙兼定
宗三左文字
宗三左文字
加州清光
薬研
宗三左文字
後藤
加州清光
歌仙兼定
博多
薬研
後藤
「で、どんな変なものを何連れ帰って来たのかな? 宗三くん」 「僕だって好きで連れ帰った訳じゃないんですよ……不可抗力です」 「それはそうだけどさ」 審神者は肩をすくめる。バツが悪そうに俯く宗三に、なんと声を掛けるべきか迷っているが言葉が出ない。宗三が連れ帰った人形は、なんとも薄気味悪かった。 「何回も置いて行こうとしたんですけど、置いても置いても、気付いたら僕の足にへばりついてるんですよ」 「随分と熱烈なご様子だな、……明日にでも人形寺にでも持って行こうか」 「それが良いと思います」 「あ、あとなんでそんな廃村なんかに?」 「降りる座標がズレていて、それで近道をしようと」 「へぇ……なんか、招かれたみたいだね」
加州清光
宗三左文字
薬研
歌仙兼定
後藤
歌仙兼定
博多
加州清光
薬研
歌仙兼定
不気味な人形は、次の日宗三が持って行こうとした。 しかし気付けば手元から消えている。 どれだけ捕まえようにも逃げるように、どこかへ行ってしまう。 まるで、自分が寺に着いたらどうなるか知っているようだった。 そうしてまた次の日、次の日と宗三と人形の攻防戦は続き、宗三も意固地になっていく。 そんな中宗三が熱を出した。
燭台切光忠
燭台切光忠
審神者
審神者
審神者
燭台切光忠
燭台切光忠
審神者
審神者
燭台切光忠
「光忠、すぐに帰るって」 「そうですか……ありがとう、って言っておいてください」 「自分で言いなさい……それより、本当に寝なくていいのか? 少しは寝た方が」 審神者がそう言うと、宗三の顔が少しだけ引き攣った。近くでずっと宗三と話をしていた小夜もその様子に気が付いたようだった。 「兄様?」 「……燃やすな、と」 ポツリと宗三が口を開く。 「燃えたくない、燃えたくない、とメラメラ燃える炎の中を、逃げ回るんです。僕はそれをずっと追い掛けている」 ただでさえ青白い宗三の顔色がみるみるうちに青くなる。布団を掴む手と、小夜の手を握る手が微かに強張る。 「僕は、また、そんな中で……」 「宗三、分かった、大丈夫、でも、……あまり無理はするなよ?」 「……ええ、分かって、いますよ」
二日目
第二部隊
審神者
審神者
鶯丸
髭切
膝丸
長谷部
鶯丸
膝丸
巴形(静形)
鶯丸
鶯丸
審神者
審神者
巴形(静形)
膝丸
髭切
巴形(静形)
長谷部
鶯丸
長谷部
審神者
鶯丸
審神者
審神者
審神者
審神者
髭切
巴形(静形)
膝丸
審神者
巴形(静形)
居間にはいつも通り巴形と静形が居た。この居間が一番庭が綺麗に見える、二人のお気に入りの場所だった。 「棚も沢山あるな」 「真ん中の引き戸にあるらしいぞ」 「ここか」 棚の一番右側に、例の人形が居る。 二人は特に気にする様子もない。巴形は棚からのど飴を二粒取り出し一粒を静形に渡した。 「他の者に手を出すなら、もう切ってしまった方が良いと思うんだがな」 カラコロと飴玉を転がす静形は軽く人形を見やり、そう言う。 「あまりそう言う事は言わない方がいいぞ静形。口は禍の元と言う」 人形は何も言わない、ただ二人をジッと見ている。 「ふん……仲間に手を出すようなら全て敵だ」 「それには、俺も同意するが」 それでもあまりそれ以上言わない方が良い、そう言いかけた巴形は小さく息を飲んだ。 「……どうした? 巴形」 「あの人形は、どこにいった?」
「ッ、静? 巴……!?」 二人からの返信が途絶え、不審に思った審神者は、居間で倒れている二人を見つけた。 「どうしました、主」 「二人が、……手入れ部屋に連れてく、長谷部、他の者も呼んで来てくれ」 切迫詰まった様子に長谷部は短く返事をして走っていった。 「二人共、俺が分かるか?」 ぽたり、ぽたりと二人の口から血が滴っている。少し目が虚だが、意識はあるようで、口をハクハクと動かしている。 「主、」 「ありゃあ〜、コレは大変だねえ」 「兄者! そんな事言ってる場合じゃないぞ」 「分かってるよ弟」
巴形(静形)
巴形(静形)
鶯丸
審神者
審神者
長谷部
巴形(静形)
巴形(静形)
審神者
審神者
審神者
髭切
長谷部
長谷部
鶯丸
膝丸
審神者
髭切
鶯丸
審神者
三日目
宗三左文字
審神者
宗三左文字
加州清光
薬研
宗三左文字
後藤
宗三左文字
薬研
審神者
加州清光
審神者
博多
歌仙兼定
歌仙兼定
審神者
宗三左文字
加州清光
歌仙兼定
博多
薬研
宗三左文字
博多
審神者
加州清光
博多
加州清光
審神者
「卵粥ですか」 「そうだよ、嫌いだったかな?」 「そんな訳ないでしょう?」 「そっか、なら良かった」 卵粥を持った燭台切と水を持った小夜、氷嚢と冷えピタを抱えた江雪が宗三の部屋に入る。 「体調はどうですか?」 兄弟二人に起き上がるのを手伝ってもらい、少し照れ臭さを感じる宗三ははにかみながら答える。 「ええ、まあ……多少はマシになりましたけど」 「それでもまだ熱は下がりませんね」 ピタリと江雪が宗三の額に手を当てて熱を測っている間に小夜が口元に卵粥を持ってくる。手厚い介抱に燭台切もほっこりした笑みを浮かべた。 「じゃあ僕はあっちに戻るよ、二人共よろしくね」 そう言う燭台切に江雪と小夜は声を合わせて「任せて下さい」とどこか誇らしげに答えた。 「宗三兄様、熱くない?」 「ええ、丁度良いですよ」 「水もありますよ」 「そこまでしなくても大丈夫ですよ、江雪兄様……」 「病人なんですから、遠慮はしなくていいのですよ」 「そういった訳ではなくて……」 ごとり 突然、襖の向こうの廊下に何かが落ちる音がした。大きく肩を揺らす弟二人を落ち着かせるように頭を撫で、江雪は立ち上がる。それを二人は引き止めた。 「兄様、」 「江雪兄様……」 「大丈夫ですよ、二人共。少し、様子を見るだけです」 不安そうに兄を見つめる二人に柔らかく微笑み、江雪は閉じられた襖を少し開け、廊下を覗く。 「何もありませんでしたよ」 「そう……ですか、なら良かったです」 「では私は皿を下げてきますね」 「江雪兄様、お皿なら僕が持って行くよ」 「いえ、お小夜には宗三を頼みます。私は一緒に薬も貰ってくるので」 「そっか、分かった」
はあ、 「本当に、」 忌々しいですね、と言いかけ江雪は口をつぐんだ。 言葉にするのもダメだったか。これ以上兄に被害が出てはお小夜が心配する。そう思い留まり床に転がる人形から江雪は目を逸らした。
ごとり
距離を離す度に、後ろから何かが落ちる音がする。
ごとり
振り返るとやはり、人形が落ちていて、何度目からか後ろを振り返る事をやめた。 「お皿、どうすれば良いでしょうか」 「ありがとう、そこに置いておいてくれるかな……宗三くんの調子はどうだった?」 「大きな問題はありませんね」 「そっか……そうだ薬はそこに置いてあるからね」 「ありがとうございます」
ごとり
厨を出るとまた、落ちる音。 気にしない、気にしたら負けだ。そう言い聞かせ、江雪は宗三の部屋に向かう。
ごとり
ごと
ごとん
宗三の部屋に近付くにつれ、落ちるスピードが早まっていく。心なしか距離も段々縮まっているような気もする。 耳障りな音に江雪は思わず眉間に皺を寄せて、どんどん歩を早めていく。宗三の部屋に着く頃にはほとんど駆け足だった。
ごとん
ついに目の前に落ちている人形に、江雪はほとんど驚かない。そんな事で驚かせたつもりなのだろうか。 嘲笑にも似た笑みを浮かべ、江雪は人形の横を通り過ぎ襖を開ける。 「宗三、薬を」
ごと、ごとん
ごろり、と固いものが転がる音。 「あに、さま」 足元に落ちた、弟達の首。薬の瓶が床に落ち、錠剤がバラバラと転がる。撫子、紺碧、錠剤はこんな色をしていただろうか? 落ちた錠剤でさえ、弟達の首に見える。 ごとん 首のない弟達の体が無機質な音を立てて倒れる。 何が起きた? 何をすればいい、どうすればこの状況を打開できる? 主に報告するべきか、直るのだろうか? 直るはずだ。 「宗三? お小夜?」 落ちた首を抱き抱え名前を呼ぶ。 「にい……さま」 「あにさま」
「兄様!」 「江雪兄様!」
「……良かった、目を覚ましましたね」 「私、は……」 「様子を見る、と言って襖を開けそのまま倒れてしまったんですよ」 「それは、……すみません」 「すごくうなされてた」 随分と酷い夢だったのだろう。汗を滲ませた江雪は「心配をかけましたね」と言い、二人の頭を撫で確認する様に首筋を撫でた。 「どんな夢を……あんまり思い出さない方が良さそう、だね」 「ええ……少し良い夢とは、言い難いものでした」
四日目
昨晩の事もあり、彼らはより一層人形を元々無いものとして扱った。どこか不満気な人形は廊下に落ちていたり庭に落ちていたり、必ず誰かに見つかる位置に現れた。そうして戸棚の中、布団の中にいたりと彼方も彼方で陰湿だった。 しかし触ってもダメ、口にしてもダメ、見ても感じてもダメ。もし自分の布団に落ちていた日には一晩それがいなくなるまで自分の布団で寝れない。 「主……起きてるか?」 「どーした? うぐ太郎」 なんだそのあだ名は、と苦笑しながら枕と本体を抱えた鶯丸はおずおずと審神者に近付く。 「……ああ、あれか」 「あれだ、すまないが一晩貸してくれ」 「ん、好きなだけどうぞ」 昨晩は確か鶴丸で、今晩のターゲットは鶯丸のようだ。
鶯丸
長谷部
巴形(静形)
髭切
鶯丸
膝丸
審神者
膝丸
髭切
長谷部
巴形(静形)
髭切
長谷部
鶯丸
長谷部
巴形(静形)
審神者
長谷部
審神者
長谷部
「全く、長谷部が徹夜しなくて済むようにしなきゃいけないな……」 「無理だと思うぞ、彼奴は大体一人で抱え込む」 「そうしなくて良い環境にしなきゃな」 「まあ頑張ってくれ」 「頑張るよ……じゃあおやすみ」 「おやすみ」 審神者がパチン、と電気を消すと辺りは静寂に包まれる。虫の鳴く声が微かに聞こえるだけだった。 「此処は静かだな」 「向こうは静かじゃないのか?」 「次郎や日本号が飲み会をしてると騒いでる声が響いてくる」 「ああ……確かに、たまにドンチャンやってるのが此処まで聞こえてくる時あるからなあ……」
「……主」 「ん、?……どうした?」 心地良くまどろみかけた時だった。 自分を呼ぶ声に審神者は目を覚ました。 「……主、主ィ……」 「だからなんだ、って」 「どうした」 その声に鶯丸も目を覚ましたようで、少し寝ぼけながら上半身を起こした。 「お前が俺を呼んだんじゃないか?」 「おれは、いままで寝て……ふぁじゃないか……」 「じゃあ、この声は」 「主、」 「……巴形と静形だな」 さっきまであくび混じりに答えていた鶯丸も、異様な雰囲気に気が付いたのか本体を構え戦闘態勢を取る。 襖には月明かりに照らされ、人影が映っている。その姿は宗三のものだ。 「姿と声を盗ったか」 「開けろ、開けてくれ、主ィ、主」 カリ、カリ、と襖を引っ掻く音が響く。 「ふん、此方からは開けんぞ。だがお前が開けてみろ、その体真っ二つにしてやる」 「……一人は嫌だ、寂しい、寂しい」 巴形と静形の声が入り混じり、妙な感じがする。寂しい、とすすり泣く人形は、きっと元は少女の持ち物だったのだろう。持ち主が居なくなった物は、また新たな持ち主を探す。 「なんでうちはこういうのが寄ってくんのかね」 「付け入る隙があるからじゃないか?」 「あるのかぁ〜」 「……そう言うところだと思うぞ」 緩い会話をしている中、鶯丸は何処かハッとした表情になる。 「持ち主が現れれば良いのか?」 「一人はやだ」 「生憎、お前が見てきたようにうちは男ばっかりだ。それは分かるか?」 「……」 「もしお前が俺達に対しての嫌がらせを止めるなら、此方もお前に協力しよう」 「うぐまるくん??」 困惑する審神者に鶯丸はしー、と人差し指を立てる。 「一人じゃ、なくなる?」 「ああ。だが宗三の体と巴形、静形の声は返してもらうぞ」 「いいよ」 そう答えた声は幼い女の子の声だった。瞬きの間に宗三の影は無くなり、その代わり元の人形に戻っていた。 「何か勝算があるのか?」 「多分な」 「多分てお前」 「何もしないで状況が悪化するなら、何かして状況の打開策が見つかった方がいいだろう?」 「それはそうだけど」 「まあもう遅い。寝るぞ」 「嘘でしょ」
女子会(強制)
審神者が加州清光、歌仙兼定、燭台切光忠、宗三左文字を招待しました。
歌仙兼定が参加しました
燭台切光忠が参加しました
加州清光が参加しました
宗三左文字が参加しました
加州清光
歌仙兼定
燭台切光忠
宗三左文字
審神者
加州清光
審神者
加州清光
審神者
歌仙兼定
燭台切光忠
宗三左文字
加州清光
歌仙兼定
宗三左文字
燭台切光忠
審神者
加州清光
加州清光
燭台切光忠
宗三左文字
宗三左文字
加州清光
歌仙兼定
歌仙兼定
審神者
審神者
燭台切光忠
加州清光
宗三左文字
歌仙兼定
審神者
燭台切光忠
加州清光
宗三左文字
審神者
審神者
審神者
加州清光
歌仙兼定
燭台切光忠
宗三左文字
加州清光
燭台切光忠
歌仙兼定
審神者
審神者
宗三左文字
審神者
燭台切光忠
歌仙兼定
加州清光
審神者
「ほーんと主信じらんない、安定にちょ〜怒られたんだからね」 「ごめん、ごめんて」 眠たそうにしながらもしっかりと身支度を整えてきた加州は、審神者の頬を摘みながら「それで?」と話を促した。 「まあさっき言った通りなんだけど、コレ…この子を可愛くして、今日近所で開かれるフリマで新しい持ち主に見つけて貰おう……っていう」 「まあ文句言ったって仕方ないでしょう、さっさと終わらせますよ」 不機嫌そうに頭を掻き、宗三達は作業を始めた。 手始めに汚れを落とし、乱れた髪を愛らしく結い直す。シミが出来たり破れてしまっている着物は流石に元通りにはならないが、多少はマシになった。 「……結構こうして見てみると、元は可愛らしい市松人形だったんだねえ」 「だね〜……結構可愛くヘアアレンジ出来たと思わない?」 「凄く可愛く出来てるよ! 加州くんは手先器用だよね」 「貴方も流石じゃないですか、あのガンコなシミ。よく落としましたね」 イケメンに囲まれて、どことなく満足そうな人形は薄気味悪さを感じさせない愛らしい人形に戻った。 「そういえば……唐突に言い出して、フリマって予約しないと出品出来ないんじゃないのかい?」 「丁度俺の友達が出品するらしいから、そこに並べて貰おうと思って……ってヤべ、そろそろ始まる時間だ」 「嘘でしょ、ってうわホントだ…急いで急いで」
審神者
燭台切光忠
加州清光
歌仙兼定
加州清光
審神者
燭台切光忠
歌仙兼定
宗三左文字
審神者
審神者
宗三左文字
宗三左文字
審神者
加州清光
歌仙兼定
燭台切光忠
審神者
加州清光
宗三左文字
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