〇〇
もう嫌だ...。生きていくのが辛い
彼女はそう、俺に打ち明けた。
鼻をすする音が時折聞こえてくる。波や風の音が聞こえてくるからここは海なんだと思う。
〇〇
...私ね、生きてても誰にも喜ばれないの。
〇〇
お母さんだって逃げた。 お父さんなんか言うまでもないでしょう?
〇〇
...ほら、私最低だからさ、もう感謝の言葉も言わないで逃げようとしてるんだ
「...じゃあなんで電話したの?」
そう聞くと彼女は嗚咽した。
辛い時は俺の所に来て。 辛いのはお互い一緒なんだから
隠そうとしてもばればれなんだから。 もう泣かなくていいよ、謝らなくていいんだよ。
雨が降った後には虹がかかる様に、 悪いことがあっても良いことは絶対に起こるんだから。
そこまでもうちょっと生きてみようって思わない?
そう、携帯越しで微笑みかけると
〇〇
...っありがとう、じゃあもうちょっとがんばろうかな。
えへへと笑う彼女の声が聞こえた
俺は安堵で泣き崩れた。