都会から田舎に引っ越して来た私は古い一軒家を買って一人暮らしをはじめた
家の鍵は開けっ放しご近所さんは気がつけば縁側に、勝手に座っている。
そんな田舎の非日常にもなれた頃だった。
家の小さな畑で野菜に水をやっていたとき視線を感じるのだ
その正体が小さな子供だと気がつくのにそう時間はかからなかった
少年は私に話しかけてくこともなく、入ってくることもなく毎日家の近くにいた
そんなある日大雨が降った
慌てて家中の窓を閉めていると玄関先に少年が立っていた。
私
そうすると少年は
少年?
と、蚊のなくような声で言った。
少年?
少年?
少年?
鼻をすすりながら頬に涙粒をながす
少年に私は言った
私
私
私
私は少年の手を引いて玄関の敷居をまたがせた
私
君は疫病神なんかじゃないよ
コメント
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好きなときに、好きなように遊びにおいで