″ ~妬かせよう~ ″
永野 愛
まずは…そうね
永野 愛
他の男に話しかけてみる
永野 愛
なんてどう?
優良
えっ…えぇ!?
人見知りで必要以上に
人と会話をしない私にとって
それは凄く過酷なことだった.
永野 愛
ほらっじゃないと
永野 愛
妬かせれないよ?
優良
うぅ……
妬かせる為、妬かせる為…
そう思って私は戦いに挑んだ.
″ ~挨拶から~ ″
妬かせよう大作戦…初日.
まずは誰でもいいから
男に挨拶しなさいという
愛からの命令で
そうすることになった.
優良
あっあの…み、
優良
水野君!!…
優良
おっおは、よう…
凄くぎこちなくなってしまったけど
私にはこれが精一杯だった.
水野 葵
お、おう…おはよ
少し顔を赤くしている水野君に
疑問を抱きながらも
会話を弾ませることも大事、と
愛に言われた事を思い出し
優良
きっ…今日も
優良
いい天気だね!!!
なんてありふれた言葉を
言ってしまった.
水野 葵
いや、曇ってるけどな
そんな水野君の一言に
優良
あ、あれ…おかしいな…
なんて、恥ずかしさのあまり
少し誤魔化す.
愛さん…私に会話なんて
無理だよっ…!!
そんな私と水野君の会話を
愁が横目で睨んでいたなんて
知らずに.
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