暇だ
今日は検査のはず
だから今から寝るのも危ないだろう
ふと昨日のことを思い出した
あの時はあっちゃんが入ってきて本当に焦った
けど
逆になんであっちゃんは…
看護師
案の定検査が始まるようだ
先生
先生
佐藤さん…
…この前の看護師さんが
その後ろから僕の主治医が顔を出す
赤坂
佐藤
赤坂
赤坂
赤坂
佐藤
赤坂
赤坂
赤坂
赤坂
部屋に着くなりベッドにダイブする
何をしようか悩んでいると通知音が聞こえた
そう呟き、メッセージを入力しようとした瞬間
ガラララ…ッ
扉が開いた
とりあえず体を起こす
ピピピッ…ピピピッ…ピピピッ…
だいぶ話したところでどこからが小さく電子音がなった
ガラララ…
またね、か…
最初のうちはお見舞いがあったっけ
毎回楽しみで仕方なかった
僕の経過があまり良くないみたい
でも両親はそんな僕に笑いかけてくれた
一向に体は回復しない
両親の顔から疲れが顕著に見える
…僕が治らないから?
だから父は僕を見限ったのだろうか
父が来ないことを告げられた日の
もう日も落ちかけた時間
僕は倒れてしまった
目を開けると母がいて
僕のために来てくれたのかと少し期待してしまう
だけど
母
母
母
母
母
母
僕はそんなこと思ってないのに
僕のために頑張ってくれる二人が大好きなのに
母
母
母
母
僕がそう言った時にはきっともう
母の目に僕は映っていなかった
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