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ある日の夕方、ピーターは夜勤の仕事に出かけようとロンドンの

郊外を北に向かってバイクで走っていた

ロンドンの市内のゆったりと流れるテムズ川にはロンドン橋とかタワーブリッジとか

いくつも橋がかかっているが川の下を通っているトンネルも何本かある

ピーターが向かっているのはその内の1つのブラックウォールトンネルだった

少し走って、トンネルの少しまでくると、ヘルメットを抱えた若者がいた

ピーター

どこへ行くんだい??

ある若者

ストラトフォードだよ

ある若者

ピーター

途中まででも良ければ乗せてくよ

若者はヘルメットをかぶってピーターの後ろにまたがった

ピーターはバイクを走らせた

ピーター

その格好からすると、君もバイクに乗るんだろう??

ピーター

どこかに置いてきたの??

ある若者

ちょっとぶつけてね、故障しちゃったんだ

ピーター

これから家に帰るところ??

ある若者

そうだよ

バイクはトンネルに入った

ピーター

いつも思うんだけど、このトンネルせまいよな

ある若者

そうだね

と、若者は気のない返事をした

ピーター

結構きついカーブもあるし

ピーター

まぁ、随分古いトンネルだからね

ピーター

できた頃は世界最長だったらしいけど

ある若者

へぇ、知らなかった

ピーター

馬車が走ってた頃だから、馬が出口の光で驚かないように、

ピーター

わざとカーブを作ったって説もあるんだってさ

トンネルの中は、音が反響して自分の声もよく聞こえない

返事も聞こえなくなったのでピーターは黙ってバイクを走らせた

しばらくすると、川の北の出口に出た

ピーター

この先の交差点の所まででいいかい??

そう言いながらかたごしに振り返って、ピーターはギョッとした

あの若者がいない⁉️

ピーター

まさか、中のカーブで振り落としたのかな....

ピーター

そんなにスピードは出さなかったのに....

ピーターは慌ててバイクをUターンしてトンネルに入った

トンネルの中は一方通行だけどゆっくり行けば大丈夫だろう

あの若者がケガでもしていたら大変だ

ピーターは若者を探しながらはしったが、歩いてる人も倒れている人もいない

ピーター

ピーター

おかしいなぁ....

ピーターは首を傾げながらもUターンして仕事場へ向かった

もう一度トンネルを通ったがやっぱり革のつなぎをきた少年は居なかった

次の日、どうしても気になってピーターはストラトフォードへ出かけた

若者が言っていたことを頼りにして家を探し当てた

ピーター

ここだな

バイクを止めてベルを鳴らすと中年の女の人が出てきた

女性

なんのごようでしょう??

ピーター

あのう、昨日、ヒッチハイクをしていた若者を乗せたんですが....

女性

え、それはどんな

ピーター

茶色い革のつなぎをきて、ヘルメットを持った、

ピーター

16、7くらいの....

女性

ウィリアムだわ

ピーター

いつの間にかいなくなってたんですが無事に帰ってますよね??

すると女性は顔をくもらせた

女性

息子のウィリアムは5年前に事故で亡くなったんです

女性

友達の家に遊びに行って、帰る途中、

女性

ブラックウォールトンネルのカーブの所で壁に激突して....

ピーターはびっくりして何も言えなかった

女性

心配してわざわざ訪ねて来てくださったんですね

女性

あの子はバイクが好きだったんですよ

女性

きっとあなたのバイクに乗りたかったんでしょう

ピーター

そうだったんですか....

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