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陽太
陽太
ペンを置いて 両手を上げる
書き出し数行で 止まった感想
それは長々と書くより
よっぽど簡素だった
陽太
陽太
陽太
原稿用紙から逸らした視線の先に 二人だけの写真があった
去年の今頃に撮った写真
しばらく見つめたあと
原稿用紙に視線を変える
陽太
『僕の読んだ本「ノスタルジアの追憶」 について紹介、感想を 書きたいと思います。
その本は、事故で亡くなった彼女と
その悲しみに明け暮れる 彼氏の物語です』
書きはじめてみると 思いのほか、書けた
自分でも驚くほど なにも考えなくとも 書けてしまう
そのまま、筆を走らせた
『彼女が死んでから 数日が経ち
彼も立ち直りましたが 事故のショックが強く 引っ越してしまいます』
……少し手の動きが止まる
こんなものを 書いてもいいものなのか
少し悩むが、とりあえず 書き切ることにした
『ここの一文は 僕にも経験があるので
すごく共感することが できました。
失ってから感じる ありがたみは
計り知れないものだと 痛感した時のことを
少し、思い出しました。』
……。
再び、手が止まる
そして、また あの写真を眺める
二人だけの写真