「どうなの。俺の事。」
そう問いかけられた声は、 酷く優しい声だった。
木葉秋紀
ほんの数ヶ月前ならば 「ごめんなさい、無理です」 の二言で済んだだろうに、
なんで今になって、悩んで、 相手にこんな顔させなくちゃならないんだろう。
木葉秋紀
辛いのはお互い様で。 でも私にも理由があって、
木葉秋紀
木葉秋紀
最後なんて言葉。 使いたくなかった。
ざぶぅん、 ざぶぅん、
定期的にざぶぅん、 と波を打つ青い海
時折大きい波を打って 呑み込まれそうになる。
木葉秋紀
浜辺に立つ私を見て彼は 儚いな、と呟いた。
わたしは眼を瞑って、 海の匂いを嗅いだ。
海特有の波の音、 そして、潮の匂い
木葉秋紀
その先の応えは 「ううん。何でもない」 で返された
ぎゅうッ…。
木葉秋紀
余命一ヶ月 という言葉を背負ってきた私。 だけど、
君が抱き締めてくれた。 そしたら言葉の重みが消えて、 その一瞬だけ、
人魚姫が泡になって時が 動かないままのように、 言葉の重みが泡のように 消え去ったように見えた。
木葉秋紀
木葉秋紀
木葉秋紀
電池が切れて、 時計が動かなくなった時、 その時は時間を忘れて 思いっきり楽しむんだ。
木葉秋紀
そして私はもう一回、 眼を瞑って、今度は、 色んな匂いを嗅いだ
コメント
6件
よきよきっ
時間が出来たので少し雑談程度の夢小説。