14歳の私

私は伊原恵梨香。中学2年生。部活は吹奏楽部。

今日は私の誕生日会が行われている。みんな幼なじみだ。

彼女は石橋双葉。陸上部。大人っぽくて私の憧れの存在。

彼女は沢田奏。美術部。少し子供ぽくて妹的な存在。

彼は和田大地。サッカー部。頭も良くて優しい。

そして...

彼は内藤綾翔。バスケ部。口が悪くて、お子ちゃまで、いい所なし。

一言で言うと…

ガキだ。

このときはこう言ったけど

本当は

本当は

綾翔のことが...

好きなんだ

その頃...

自分の部屋を掃除していたら

家のインターホンが鳴った

私は綾翔の鍵を持って、玄関を開けた

私は鍵を渡そうとした

その時

しっかりと私と綾翔の手は

触れた...

確かに触れた

この時私は

胸が

ドキドキした

これが恋なんだ

双葉と恵梨香のLINEトーク

2日後

朝、学校に着いて

綾翔がいない...

まだ来てないのかな？

私は信じれなかった

あんな元気だった綾翔が

入院して手術なんて

頭の中が真っ白になった

翌日の4時

待ち合わせ場所に着いて

みんなで

綾翔の

病院に

向かった

私は何も綾翔に声を掛けれなかった

いつも綾翔が元気にしてくれるのに

そして

私は皆みたいに

手術頑張れと言えなかった

どうしてだろう...

綾翔のことが好きなのに

ただ好きなのに

帰宅して

ご飯を食べてお風呂に入って自分の部屋で英語の課題をやっている時だった

机にひとつの紙が置いてあった

広げてみると

恵梨香へ

と

書いてあった

それは

それは

綾翔が書いたバースデーカードだった

私は笑っていた

私は涙が止まらなかった

綾翔は

本当に

私のことを

笑顔にしてくれている

口悪くてお子ちゃまなやつなのに

この気持ちはなんだろう

今すぐ

綾翔に

会いたい

私は何も持たずに

駆け出した

ただだだ走り続けた

雨が降ってきた

髪の毛はぐちゃぐちゃに濡れて

水溜まりにはまって靴がびちょ濡れで

でもただ走り続けた

私が向かった先は

綾翔がいる病院だ

消灯時間が過ぎていたが

受付の人が許可してくれた

私の目からポロポロと涙がごぼれおちた

綾翔が話し出した

綾翔は笑った

私も笑った

綾翔は少し頷いた

私は笑顔で綾翔にそう言った

翌日

綾翔は手術を受けた

手術は成功し、1週間後には

退院した

私は

綾翔を呼び出した

綾翔が来た

勇気を振り絞って言った

綾翔は戸惑いもせず

口を開いた

告白成功だ

とても嬉しかった

双葉、奏、大地が来た

私と綾翔は自然に手を繋いでいた

それを祝うように

夕日が輝いていた