テラーノベル
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病室の窓から差し込む午後の光は 、 やけに白くて 、眩しかった 。
点滴の針が刺さった腕を動かすたび 、僅かな痛みが走る 。
もう何度目だろう 、この感覚 。
慣れるはずなのに 、心だけはいつまで経っても落ち着かない
ドアがノックされ 、彼が入ってきた 。
pr .
低く落ち着いた声 。 担当医の pr 先生 。
無表情に見えるその顔も 、もう何度も見てるのに
出会った頃と同じように鼓動を早めてしまう 。
彼はカルテに視線を落とし 機械的に検温や脈を確かめる 。
それなのに 、最後に必ず1度だけ 目を合わせてくれる 。
その瞳に一瞬だけ宿る優しさを 、俺は知ってしまった 。
mz .
そう答えた声は 、少し震えていた 。
本当は大丈夫なんかじゃない 。
いつまでここで生きてられるかも分からない 。
だけど 、先生を不安にさせたくなくて 、笑顔を作った 。
pr .
ぽつりと落とされたその言葉に 、胸が痛む 。
先生 。
俺はどうしても貴方に惹かれてしまう 。
でも 。患者と医者の関係である限り 、言えないんだ 。
この気持ちを伝えてしまったら 、 きっと2人とも苦しくなる 。
だから 、今日も言えないまま 。
ただ病室の白い天井を見上げて 、 胸の奥に沈んでいく想いを押し殺すしかなかった 。
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コメント
6件
言葉が綺麗すぎて泣く
新しい 作品 を 書いて くれて ありがとう ござい ます 🥹💭ෆ もう 最初 から 文 の 一つ一つ が 丁寧 すぎ ます ߹ ߹ ゆみあ 彡 の 作品 は ほんと 雰囲気 とか 書き方 とか めちゃ めちゃ に だいすき です 🫶🏻🎀 神作 の 予感 ⟡.* 続き も 待ってます 🖐🏻ෆ