どうして彼はあんなにも 変わってしまったのか?
私はどこで間違えてしまったの?
ふと、彼と出会った時のことを 思い出した
私はあの頃ホテルの社員だった
そして彼と出会ったのは…
ーーーー1年前ーーーー
○○
こちら、1993号室の鍵です。
何かあったらフロントへどうぞ。
何かあったらフロントへどうぞ。
そういってお客様に鍵を渡す
先輩
○○さん、1994号室のお客様に
頼まれてるワインとお食事持って
行ってくれない?
頼まれてるワインとお食事持って
行ってくれない?
○○
あっ、はい!
先輩
お願いね。
言われた通りにその部屋に 向かった。
コンコンッ
○○
失礼します。
お食事のお届けに参りました。
お食事のお届けに参りました。
男
どうぞ
そう言ってドアを開ける男性
○○
(ドアの前で渡そうとしたのに…)
○○
(中に入らないとダメかな…?)
中へと案内する男性に少し困惑する私
○○
ひゃっ
そんな私をグイッと強く腕を引っ張り 中に無理やり入れる男性
○○
ちょ、あの!
男
ちょっと黙っててね
そう言った男性は私の口と手を タオルで縛り、ベッドに放り投げた
この状況が怖くなり私は逃げ出そうとした
男
おっと、逃げたら困るよ
○○
んー!んー!
口を塞がれているせいか声が出ない…
○○
(私どうなっちゃうの…)
男は私を見つめながらワインを 飲んでいる
私に手を出す気はないみたい だったら、どうして…?
すると、
バンッ
誰かが部屋に入ってきた
怖くなった私は目をぎゅっと瞑る
男
うっ、
男性の苦しそうな声が聞こえた
恐る恐るを目開けると…
○○
え…?
そこには見た事のないスーツ姿の 男性が立っていた。
episode10 end