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永遠に二人の世界で「橙紫」

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永遠に二人の世界で「橙紫」

1 - 永遠に二人の世界で「橙紫」

♥

230

2020年01月24日

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世の中には 絶対に治せない 「不治の病気」 が存在する いつか治療法が見つかるかもしれないがそれは遥か遠くの未来のこと 「不治の病気」 にかかった者は死期がすぐ目の前に あることを嫌にでも受けいれ 最後の数日を笑顔で楽しかった と思えるような人生を過ごしたがる 「なぜ自分なのだろう」 「死にたくない」 、、、、 「まだ、生きたい」 神様なんていない 神様がいなければ願いを叶えてくれる 者もこの地球には誰1人だって いない それでも人間は 絶望や死に追い込まれた時 叶いもしない願いを思う 人間には共に人生を歩む 歩んできた 「家族」 「友人」 そして 「恋人」 「愛人」 が必ずいる ひとりが死んで悲しむ人は 必ずいる 死んだ者は棺桶の中で 悲しむ人々の優しい暖かい 涙の海で最後 幸せに溺れていく その事を安らかな永遠の眠り と言うのだろう だけど 悲しむ人がいなければ? 最後の最後 暖かい優しいものに触れられなかったら それは今まで 「最高の人生だった」 と言えるのだろうか

星が綺麗だなぁ、、

もう時期この景色も見れなくなるのかな

死ぬのなら早く死んでしまいたい

って、願っても神様はいないんだった

嫌だなぁ、俺、、

涙は出なかった

もう枯れ果ててしまったのだろうか

どうでもいいや

窓から見上げる星空 頬を掠めていく少し冷たい風 と 黒いスーツを着た 青年

どなた?

やぁやぁ!君がななもりくん?

どうも〜!最強スパイ
ジェルでーす!

君を殺しに来たんだ

そっか、、、

彼になら殺されていいかな

止まらない咳 弱まる気管支 食欲の無い身体 これも背負ってあと数日間 耐えるより 彼に殺されて 病気で苦しまずに 死ねるのでは

いいよ、殺してよ

ん、、どうぞ

もう思い残したことは何もない

この美しい彼に最後に 自分の首を捧げよう

え、なんでそんなこと

俺はね、不治の病気にかかってしまったんだ

もう3日ぐらいでこの命も尽き絶える

病気で苦しんで死ぬより

君みたいな美しい青年に
殺されたい

ねぇ、殺すなら早くこの首を
刎ねてよ

俺を、楽にして欲しい

一目惚れだね

ジェルくんだっけ、、?

今日であったばっかりだけど
俺は君の事が大好きだ

ありがとう

そんなこと言われたら、

殺せへんやん、、

なぁ、ななもりくん

君は、まだ生きたいって思わへんの?

俺はね、外の世界を何も知らないんだ

この部屋を見た通り

俺はある、貴族の息子で

外にも出して貰えず、友達も出来てない。いつも親の言うことに従うだけのつまらない人生だった

俺は、もう親の言うことに従うだけの
生活はしたくない

髪も、服も、勉強も、食事も、

全部全部、いっつも制限されてばかり

楽しくないの、

外に出て、色んな人と出会って
この病気も治って幸せに暮らしたい

何回も思ったけどこの屋敷からは
俺は1歩も出られない

でも今ここでジェルくんに
殺されて死ぬなら

俺は、願いが今までで1回も親に拒否されなかったことは無いから

あたらしい人生、死んだら
また生きられるよね?

今よりももっと自由に

だから

だから、俺はもう思い残す事は
何にもない

さ、ほら

ジェルくんは俺の首を斬らなければ
仕事にもないないし

俺の最後の願い叶えてよ

何の狂いもない優しげな目で 見られた

整った顔、薄い唇、優しい目

神様はどうしてこんなにも美しい 少年をこんなにも縛り付けるような つまらない人生にしたんだろう

彼ではなく俺の方が 涙が落ちてきて

どうして泣いてるの?

ななもり君、、

えっ、、、

この子を殺すとなると 胸が縛り付けられるようで すごく苦しい

多分俺も「恋」って言うものを してしまったのだろう

無意識に動いた体は 君の体を抱きしめていた

でも、何故か

すぐに離そうとは思えなかった

しかもキミが俺の肩で 静かに泣いていた

ジェル、、くんっ、、

よしよし、、、

ななもりくん、君が死ぬなら
俺も一緒に死ぬよ

へ、、どうして?

俺も君に惚れた

惚れた相手を自分から
手放す馬鹿なんていないでしょ?

俺は、もう数え切れないほど
物を盗んだり、人を殺したりしたんだ

今、生きてても

一生、上からの命令に従うか

捕まって一生刑務所で暮らすか
しかないから

ね、ななもり君

なぁに、、?

付き合ってくれへん、、?

うん、、!うん!、、

大好きっ、、!大好き!

俺も、!俺も大好きっ、!

愛してる、、、

俺も一緒、、愛してるよジェルくん!

ななもり君、最後に外に出よう

外、、!

海に行こう

生みなら二人で一緒に
幸せに死ねる

行く!行きたい!

よしそうなれば

ななもり君、タオルを口に
優しく押えておき

なんで?

この屋敷と外の空気は
違うから咳が出るかもしれない

分かった

でも、俺、走れるかな、、?

走った事ないし、途中で倒れ
ちゃうかも、、、

それじゃ

ほいっと

え、、!

何がなんでも一緒に行こう

うん!

軽い身体を抱え、海へ走る

どんどん、近ずいて濃くなる 海の潮の匂い 夜明けが近づいてきているのか 海の方が少しだけ オレンジ色に光ってる

初めての外、、

綺麗やろ、?

うん!とっても、、!

嬉しいな

こんなにも愛してやまない人に 沢山願いを叶えて 貰ってるなんて

さ、ついたよ

わぁ!、、

日がだんだんと昇ってきて 綺麗な朝焼け 光に照らされ 硬く優しく手を握った ふたつの影が伸びる

行こう

うん!

初めての海 美しい それも君と見るからだろうか より一層輝いてる もう二人の顎に当たるくらいの 深さ

ななもり君、最後にキスしてよ

う、うん!

チュッ

繰り返される幸せのフレンチキス 自然に繋がれたもう一つの手

愛してるよ、!

俺も!

海のほうに体を傾け 倒れ込む

2人はやがて 美しい国へと行くだろう

永遠に二人の世界で

はい、終わりです いきなり始まりましたねw 投稿めちゃくちゃ遅くて 申し訳ございません それではまた

この作品はいかがでしたか?

230

コメント

11

ユーザー

やばいー‪(´;ω;`)めっちゃ良かったです!

ユーザー

物語が良すぎて泣きました (´;ω;`)

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