世の中には 絶対に治せない 「不治の病気」 が存在する いつか治療法が見つかるかもしれないがそれは遥か遠くの未来のこと 「不治の病気」 にかかった者は死期がすぐ目の前に あることを嫌にでも受けいれ 最後の数日を笑顔で楽しかった と思えるような人生を過ごしたがる 「なぜ自分なのだろう」 「死にたくない」 、、、、 「まだ、生きたい」 神様なんていない 神様がいなければ願いを叶えてくれる 者もこの地球には誰1人だって いない それでも人間は 絶望や死に追い込まれた時 叶いもしない願いを思う 人間には共に人生を歩む 歩んできた 「家族」 「友人」 そして 「恋人」 「愛人」 が必ずいる ひとりが死んで悲しむ人は 必ずいる 死んだ者は棺桶の中で 悲しむ人々の優しい暖かい 涙の海で最後 幸せに溺れていく その事を安らかな永遠の眠り と言うのだろう だけど 悲しむ人がいなければ? 最後の最後 暖かい優しいものに触れられなかったら それは今まで 「最高の人生だった」 と言えるのだろうか
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涙は出なかった
もう枯れ果ててしまったのだろうか
どうでもいいや
窓から見上げる星空 頬を掠めていく少し冷たい風 と 黒いスーツを着た 青年
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彼になら殺されていいかな
止まらない咳 弱まる気管支 食欲の無い身体 これも背負ってあと数日間 耐えるより 彼に殺されて 病気で苦しまずに 死ねるのでは
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もう思い残したことは何もない
この美しい彼に最後に 自分の首を捧げよう
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何の狂いもない優しげな目で 見られた
整った顔、薄い唇、優しい目
神様はどうしてこんなにも美しい 少年をこんなにも縛り付けるような つまらない人生にしたんだろう
彼ではなく俺の方が 涙が落ちてきて
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この子を殺すとなると 胸が縛り付けられるようで すごく苦しい
多分俺も「恋」って言うものを してしまったのだろう
無意識に動いた体は 君の体を抱きしめていた
でも、何故か
すぐに離そうとは思えなかった
しかもキミが俺の肩で 静かに泣いていた
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軽い身体を抱え、海へ走る
どんどん、近ずいて濃くなる 海の潮の匂い 夜明けが近づいてきているのか 海の方が少しだけ オレンジ色に光ってる
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嬉しいな
こんなにも愛してやまない人に 沢山願いを叶えて 貰ってるなんて
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日がだんだんと昇ってきて 綺麗な朝焼け 光に照らされ 硬く優しく手を握った ふたつの影が伸びる
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初めての海 美しい それも君と見るからだろうか より一層輝いてる もう二人の顎に当たるくらいの 深さ
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繰り返される幸せのフレンチキス 自然に繋がれたもう一つの手
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海のほうに体を傾け 倒れ込む
2人はやがて 美しい国へと行くだろう
永遠に二人の世界で
はい、終わりです いきなり始まりましたねw 投稿めちゃくちゃ遅くて 申し訳ございません それではまた
コメント
11件
やばいー(´;ω;`)めっちゃ良かったです!
物語が良すぎて泣きました (´;ω;`)