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ジョルノ

ふぅ…疲れましたね

フーゴ

まぁ…初日にしてはいい感じに収めれましたね

フーゴ

明日はまたできなかった所を補いましょう、今日は帰っても少しは頭に叩き込んでください

ブチャラティ

分かった、じゃあ今回の練習は終わりだ

ミスタ

ふー、疲れたぜぇ

ナランチャ

もうこんな時間かよォ、晩飯何食うー?

フーゴ

レストランにでも行きますか?

ナランチャ

行く行くー!

ミスタ

おれもー!ゴチになるぜフーゴ!

フーゴ

はぁ?!僕は奢りませんからねッ?!

アバッキオ

…おい、ジョルノ

ジョルノ

?…どうしたんですか、アバッキオ

アバッキオ

ちと一緒に食おうや…2人で

ブチャラティ

…!

ブチャラティ

おい、アバ…ッ

ミスタ

まてまてまて、落ち着け

ミスタ

ブチャラティ、今はアバッキオに任せようぜ

ブチャラティ

でも…心配だ

ミスタ

ジョルノだって只者じゃあねーのは今日で知ってるし

ミスタ

アバッキオはまだアイツを不審に思ってる

ミスタ

なら二人の時間を作れば何とかなるだろ、な?

ブチャラティ

……だといいが

ジョルノ

…それで、何かようですか

ジョルノ

やっぱりあのブラックコーヒーは好みじゃあなかったとか…

アバッキオ

いや、あれはすげぇ好みで気に入った、今度自分でも買うつもりだ

ジョルノ

(買うんだ…)

ジョルノ

そうですか、それは良かった

アバッキオ

…気に食わねぇ

ジョルノ

えっ?

アバッキオ

その態度も、変に気前がいいのも…!

アバッキオ

何もかもが気に入らねぇ!!!

ジョルノ

そんなこと言われましても…

アバッキオ

何もされても嫌なことを言われても平然とした顔して癪に障るしよォ…てめぇの全てが嫌いだ!

アバッキオ

お前にこの居場所は似合わねぇ!

ジョルノ

………そうですね、確かに似合いません

アバッキオ

だったら…!

ジョルノ

でも、だからこそこのバンドに入れていいと思いました

アバッキオ

は?…

ジョルノ

みんな個性豊かな人達で、でも皆思いは一緒だと感じました

ジョルノ

それに、特に貴方はメンバーのブチャラティを慕っている

ジョルノ

余っ程彼を大切に思っているのでしょう

ジョルノ

それに…僕が入るのは、今まで5人で頑張ったところに水を刺したような感じですしね

ジョルノ

お気持ちはお察しします…正直、僕も抜けたいのなら抜けたい気持ちもあります

ジョルノ

けど、それと一緒でここに居たい、楽しいという気持ちが少しずつあるんです

ジョルノ

1日目なのに、こんなに音楽を楽しめるなんて知らなかった

ジョルノ

だから、僕は…ここを抜けたくないです

アバッキオ

……………………くそ、そういうとこが

アバッキオ

チッ……もういい、完敗だ、どうせこれ以上言っても無駄だろうな

アバッキオ

おら、好きなもん頼め、奢ってやる

ジョルノ

え、いいですよ流石に

ジョルノ

というか凄い心変わりですね

ジョルノ

さっきまであんなに抜けろとか…

アバッキオ

うるせぇ、また心変わりしねぇうちに決めろ

ジョルノ

…ふふ、分かりました

アバッキオ

何笑ってやがる

アバッキオ

チッ…ったくよ

アバッキオ

(あぁ…眩しい)

アバッキオ

(なんとなくこいつの事が癪に障る理由がわかった気がする)

アバッキオ

(あのキラキラとした輝き…)

アバッキオ

(頑張ろうとする、のし上がろうとする不屈の精神…)

アバッキオ

(昔の俺にそっくりだ)

5年前…

俺は、5年前から同期の相棒とコンビを組んでパッショーネに入った

そいつのguitarはすごくて、いつも俺は尊敬していた、だからいつも頑張って追いつこうとした

アバッキオの同期

アバッキオすごいよ!前より上手だし

アバッキオ

そ、そうか?少し意識してみたんだ

アバッキオの同期

リズムがハッキリしていて僕も合わせやすいよ

アバッキオの同期

ほんとにアバッキオとコンビを組めてよかった

アバッキオ

照れくさいこと言うんじゃあねぇ、あんたがいなければ俺も出来なかったしさ

アバッキオ

guitar、相変わらずすげぇな

アバッキオの同期

はは、高校卒業も一緒にパッショーネでコンビくんでいよう、アバッキオ

アバッキオ

あぁ、もちろんだ

アバッキオ

あんたとならどこまでも行ける気がする

アバッキオ

ずっとな…

そう…思っていた

あの日が来るまでは

車のクラクションが響く

俺が抱えていた人は大事な相棒だった死体だ

彼は、青信号なのに突っ込んできたトラックに本当は俺がぶつかりそうだった

だがそれにいち早く気づいた相棒は俺を押して身代わりに引かれてしまった

俺は、あいつに助けられてしまった

そうだ、ずっと助けられていた

俺は、また彼に助けられていた…

アバッキオ

なんで…

アバッキオ

なんで俺なんかを庇ったんだよ!!!

アバッキオ

いっつもそうだ!!あの時は俺が上手くなったんじゃあない!お前が合わせてくれた!!

アバッキオ

いつもいつも…俺を庇って優しくしやがるッ

アバッキオ

いつも、いつもお前はすごくて…俺には程遠い存在だ…ッ

アバッキオ

俺のせいで……俺のせいで

アバッキオ

俺のせいでー……ッ!!!

アバッキオ

行かないでくれ、行くな

アバッキオ

目を開けてくれ…

アバッキオ

目を……………

その後からの記憶はない ふと目覚めた時俺は病院の部屋にいた

そこから俺は変わった

希望を持つことなく、ただあいつと過ごす時を思い出してはベースを掻き鳴らす

そんな日々を過ごしていた

そんな時、ブチャラティと出会った

ブチャラティ

お前、いい音を出すな

アバッキオ

…誰だ、あんた

ブチャラティ

俺はブローノ・ブチャラティ

アバッキオ

ブローノ…って、この事務所でもトップに入ってる奴か

アバッキオ

確か最近バンドを組む予定らしいな

ブチャラティ

…お前は、何に逃げている

アバッキオ

…?

ブチャラティ

音に迷いがある

ブチャラティ

自分がどうすればいい、どう縋り着けばいいという辛さが滲み出ていて

ブチャラティ

まるで…悲鳴のベースだな

アバッキオ

…いい音を出すとか言いながらなんだその言い方

ブチャラティ

けどそれがいい音、って意味だ

アバッキオ

はぁ?意味わからねぇ……

ブチャラティ

ふむ…

ブチャラティ

なぁ、お前俺の作るバンドに来ないか?

アバッキオ

…は?なんで

ブチャラティ

俺ならお前の迷いを消してやる

ブチャラティ

俺の音に縋りつけ

ブチャラティ

そうすれば、きっとお前のベースはさらに進化する

ブチャラティ

どうだ?やって見る価値あるだろ?

アバッキオ

……俺なんて、もう

ブチャラティ

ネガティブになるな

ブチャラティ

俺がお前の音をいいって言ったんだからな

ブチャラティ

…ダメならいい、ただ

ブチャラティ

やらずに後悔はしたくないだろ?

アバッキオ

……………

アバッキオ

そう、…だな

アバッキオ

分かった…やるぜ

ブチャラティ

そうだ、お前お前なんてばかり言うのもなんだし、名前を教えてくれ

アバッキオ

俺は…レオーネ・アバッキオだ

ブチャラティ

アバッキオか、いい名前だ

ブチャラティ

よろしくな、アバッキオ

アバッキオ

おう…

そして俺はブチャラティのバンドに入った

アバッキオ

(あの輝きが…あの時の俺と一緒なら)

アバッキオ

(…同じ事を繰り返させないように、俺が何とかしなくちゃあな)

ジョルノ

ん、アバッキオ?食べないんですか?

ジョルノ

このお肉、すごく美味しいです、ひと口いります?

アバッキオ

あー…取り皿に入れてくれ

ジョルノ

分かりました

アバッキオ

………

アバッキオ

(…なぁ、相棒、俺はちゃんと出来ているのか………)

アバッキオ

(天国で見ていてくれよ、俺の姿を)

続く

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