テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

びーえる短編物語III

一覧ページ

「びーえる短編物語III」のメインビジュアル

びーえる短編物語III

2 - 記憶喪失/師弟組 [中編/1]

♥

453

2021年09月23日

シェアするシェアする
報告する

ピ ピ ピ ピ

均等な電子音が 静かな病室に鳴り響く

Nakamu

、、、。

スマイル

、、、

あの後スマイルは 歩道を歩いていた人達の連絡から 救急車で運ばれた

医者が言うには頭に強い衝撃を受け 今は軽い昏睡状態

そして全身骨折に加え 脳震盪を起こしているらしい

幸いな事に一命は取り留めたが もう少し搬送が遅れていたら スマイルは手遅れだったそうだ

Nakamu

スマ、イル、、、

Nakamu

なんで、、、

スマイル

、、、

俺なんかを庇って居なければ こんな事にはならなかった

Nakamu

うぅ、、、スマイル、、、

いや まず俺と出会った事自体が間違いだったんだ

Nakamu

俺のせいで、、、

Nakamu

ごめん、、、っ

俺なんか、、、居なければ、、、

Nakamu

グスッ、、、うぅ、、、うっ、、、

だがスマイルが生きている限り 約束を破る訳には行かない

Nakamu

ぐしぐし

俺は溢れ出そうな涙を堪え 目を必死で擦った

そして軽く深呼吸

Nakamu

すーはー、、、すーはー

Nakamu

よし、、、

俺はスマイルの顔を見た

Nakamu

俺が助けて貰ったから、次は俺が助けてやるからな!スマイル!

とスマイルに言った突如

スマイル

ん、、、?

スマイル

痛っ、、、

今までピクリとも動かなかったスマイルの目が薄らと開き 起き上がった

Nakamu

ガタンッ!

俺は勢い良く立ち上がる

そして前のめりになり スマイルに問い掛けた

Nakamu

おい!スマイル!

スマイル

ん、、、え?

Nakamu

起きて大丈夫なのか!?

スマイル

え、、、ちょ、、、は?

Nakamu

だから!大丈夫なのかって聞いてんだよ!

スマイル

え、は、はい、、、

Nakamu

良かったぁ〜!!

俺が胸を撫で下ろそうとした時

予想の出来なかった言葉が スマイルの口から放たれた

スマイル

えっと、、、貴方、、、

Nakamu

スマイル

誰ですか?

部屋がまた静寂に包まれる

Nakamu

は、、、?

医者

う〜ん、、、

Nakamu

、、、。

スマイル

、、、?

医者

これは〜、、、

医者

全生活史健忘症と言うものかも知れませんね

Nakamu

ぜんせいかつしけんぼう、、、?

医者

解離症状の1つで、自分個人に関する記憶を失ってしまうものです。

医者

まぁ、、、いわゆる記憶喪失ですね

Nakamu

え!?

どうやら俺は記憶喪失らしい

起きたら病院のベットで寝てるし 状況が全く掴めない

何故記憶喪失になったのだろうか

スマイル

、、、

医者

スマイルさんは外部損傷での脳震盪からの影響でしょう

医者

ですが、自分の名前や住所等の事は覚えているようなので、骨折が治れば退院出来ると思いますよ

Nakamu

そう、、、ですか、、、

Nakamu

ありがとうございます、、、

と言うかこいつは誰なんだ?

ずっとそんなむず痒い気持ちを抱えながら 一応医者に感謝を伝える

スマイル

ありがとうございます

医者

Nakamuさん、お友達をサポートしてあげて下さいね!

Nakamu

あ、は、はい!

彼は“Nakamu”と言うのか

しかも友達、、、だったのか

思い出せない

俺は友達として最低かも知れない

医者

では、、、

そう言って医者は病室を去った

スマイル

、、、

Nakamu

、、、

気まずい

俺は何も覚えてないから何も話掛けられない

しかも友達の事を怪我で忘れてるんだ

話したくないよな

スマイル

はぁ、、、

俺は申し訳なさそうに溜息を零した

Nakamu

ね、ねぇ、、、スマイル

スマイル

は!はい⤴︎︎︎︎︎!?(裏声

突然過ぎて声が裏返ってしまった

Nakamu

wwww

スマイル

え?な、なんですか、、、?

Nakamu

ははwwその声w

スマイル

え?

Nakamu

記憶無くす前と同じだww

Nakamu

やっぱスマイルはスマイルだったw

スマイル

あぁw

Nakamu

話したい事ぶっ飛んだわw

スマイル

すいませんww

俺は変わって無いらしい

俺は友達と話す時こんな奴だったのだろうか

結構やばいな

でも自分の事忘れられて不機嫌にならない奴なんて少なからず居ないだろう

俺を心配して明るく話してくれているのだろうか

スマイル

あ、あの

Nakamu

ん?

スマイル

怒ってないですか、、、?

Nakamu

え?

スマイル

いや、俺、、、自分の事しか覚えて無くて、、、

スマイル

俺と“友達”だったんですよね、、、?

Nakamu

あ、、、う、うんニコッ

スマイル

友達の事覚えてないなんて最低ですよね、、、すいません

Nakamu

ううん!大丈夫!俺ノーダメだから!

スマイル

え、ほ、本当、、、ですか?

Nakamu

本当本当w

スマイル

無理とかしてないですか?

Nakamu

無理はしてないよ!w

Nakamu

スマイルは優しいなぁww

スマイル

え?wあ、ありがとうございます

Nakamu

あと友達だよ?w敬語とか要らん要らんw

スマイル

あ、そ、そうだなw

Nakamu

wwwwww

Nakamu

あ、

Nakamuが時計を見た

Nakamu

ごめん!俺そろそろ帰るわ!

スマイル

あぁ、は、はい

スマイル

じゃなくて、、、分かった

Nakamu

wwwwww

Nakamu

じゃあね!

彼は手を振って病室を出る

Nakamu

あ!

また何か思い出したようだ

忙しい人だなw

Nakamu

明日も来ていい?

スマイル

え、良いけど、、、

Nakamu

やった〜!じゃあバイバイ!

スマイル

あ、バイバイ

こんな俺の為に明日も来てくれるのか

スマイル

俺よりあの人の方が優しいだろ、、、w

スマイル

絶対w

俺はクスリと笑いながら 明日が来るのを待った

loading

この作品はいかがでしたか?

453

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚