あれから僕は学校に行かなくなった。
けど、それを母に知られたくなくて、学校のある時間帯は出かけていた。
その場所とは…
苺花
レイちゃん…ごめんね…
苺花
僕がちゃんと真っ直ぐ
気持ち伝えてたら
よかったのにね…
気持ち伝えてたら
よかったのにね…
そう言って、ここに来る度に1輪の 黄色いチューリップを置く。
苺花
店員さん…
苺花
ここに、黒い百合は
売っていますか…?
売っていますか…?
ガラスに映る僕の顔。
苺花
(我ながら酷い顔だ…)
まるで死んだような目にやつれた頬、パサパサに乾いた唇。
店員さんはその顔に怯えたのか、 慌てて百合を用意しだす。
苺花
(店員さんには、申し訳ないことしたな…)
3年生の卒業式。
その日僕は学校に顔を出した。
先生
卒業証書、授与
先生
百合谷千夏
千夏
はい
その場にいる全員がざわめいた。
それもそうだ。
僕が突然立ち上がり、黒い百合の花を持って壇上に上がったのだから。
苺花
千夏さん…
苺花
僕は貴方に渡したいものがあります…ニヤリ
千夏さん以外の全員が、 恐怖に顔を歪めた。






