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夏都side
桃瀬らん
蘭はいそいそと準備室の鍵を開け 恋醒と美琴を部屋へと招き入れた。
威榴真が2人の後に続いたが 澄絺は何かを思い出したように 「あっ、」と小さく叫ぶ。
春緑すち
春緑すち
振り返った澄絺は 自分の顔を仰いでいる。
その仕草に俺は先程の視線が 澄絺のものだったことに気付いた。
赤暇なつ
誤魔化す必要もないくらい 澄絺と威榴真には俺の恋醒への 想いはダダ漏れだ。
ここは有り難く助け船に乗り 態勢を立て直した方がいいだろう。
赤暇なつ
赤暇なつ
これでは動揺しているのがバレバレだ
恐る恐る恋醒達へと視線を送ると 女子3人はきょとんとした 表情を浮かべていた。
居た堪れなさに背中を押され 俺は逃げるように飛び出す。
春緑すち
紫龍いるま
自分を追いかけてくる澄絺の足音と 場をとりなす威榴真の声を 背中に聞きほっと息をつく。
だがすぐに後悔の波が押し寄せてきた
赤暇なつ
胸の辺りにぐるぐると渦巻く 感情の正体は分かっている。
情けなさだ。
赤暇なつ
春緑すち
いつのまにか横を歩いていた 澄絺から問いかけられる。
息を切らした様子もなく 普段と変わらないふんわりとした 空気を纏っている。
赤暇なつ
赤暇なつ
春緑すち
赤暇なつ
俺の答えに澄絺は 目を伏せながら苦笑する。
春緑すち
赤暇なつ
赤暇なつ
春緑すち
春緑すち
澄絺が何を言おうとしているか掴めず 自然と俺の足は遅くなっていく。
隣を歩く澄絺もゆったりとした 足取りで口調ものんびりした ものになる。
春緑すち
春緑すち
赤暇なつ
なんだか重要なヒントが あった気がする。
俺は噛み締めるように 頭の中で繰り返していると 澄絺にぽんっと肩を叩かれた。
春緑すち
春緑すち
俺の脳裏にあまりにも 有名なセリフが浮かんだ。
それは澄絺のイメージにぴったりで 俺にとっては自分に足りない ものだった。
赤暇なつ
春緑すち
澄絺はふっと笑って ばしばしと背中を叩いてくる。
そのノリがなんだか嬉しくて 俺も澄絺の背中を叩き返した。
春緑すち
赤暇なつ