夜が明けるまで貴方とⅠ ～出会い～

2年3組 教室

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ワイワイ

ガヤガヤ

1階

廊下

ドンッ！！！

ガサッ…

グシャッ！

女子グループの中でリーダー的な女子、冬城 椿姫(ふゆき つばき)が咲幸を 嘲笑いながら言った。

椿姫の取り巻きである、 早風 水琴(はやかぜ みこと)と 風坂 椎葉(ふうさか しいは)は 一緒になって馬鹿にするかのように 笑いながら言った。

パキッ

カチャカチャ…

ダバダバ……

咲幸の反応に苛立っていた椿姫はペットボトルの蓋を開けて、中身のジュースを上から咲幸の頭にかけた。

ポタポタ……

黒い毛先からオレンジ色の液体が 廊下に滴り落ちていた。 爽やかなオレンジの香りがした。

椿姫がそう言い終えたと同時に 空のペットボトルを離した。

コンッ！

コロコロ……

咲幸の頭に当たり、地面に転がる音が 廊下中に響き渡る。

ガチャッ

フキフキ……

咲幸は掃除用具入れからモップを 取り出し、オレンジジュースで 濡れた廊下を綺麗にした。

数分後

体育館 シャワー室

シャー···

“アンタって気持ち悪いし、”

“本当に目障り。”

思えばあの台詞、私にこんなくだらない嫌がらせをする度に聞いてきた。

でも、こんなの今までと比べたら 変わらない。

キュッ！キュッ！

咲幸はシャワー室から出て、 更衣室で体操服を着替え、 濡れた髪を乾かした。

そしてレジ袋を持って、 体育館に出た。